〜 川を渡った先の草原 〜

 

 

正男「この辺が震源地みたいだな。 ・・・って,何だありゃ?」

 

 

正男が見たものは,謎の飛行船だった。

形状はステルス戦闘機タイプで,二人乗り用の様である。

 

 

見るからにしては,この戦闘機は墜落しており,上部から灰色の煙が立て込んでいる。

 

 

正男「・・こんなの見た事も無い物だぞ。」

 

 

正男は興味心身で戦闘機に近づき,素手でその機体に触ろうとしたその時・・

 

 

上部のパッチが開いた。 それと同時に中から”何か”が出て来た。

 

 

正男「水色の星・・?」

 

 

??「イタタタ・・,ここは何処だ? んっ・・?(正男を見る) 君は誰だ?」

 

 

正男「それはこっちも言いたいセリフなんだよ。 名前よりも,何処から来たって言いたい。」

 

 

??「・・・思い出した。 僕は女王様を宇宙へ避難するために,

宇宙船を起動させようとしたんだけど,突然 子供の様な人間が国宝を持って現れ,

船ごと飛ばされたんだ。 その後は覚えていない・・。」

 

 

正男「アンタ,宇宙から来たんか? 何処から来たのか分かった。 水色の星よ,ここは地球だ。」

 

 

??「地球? あの青い星の・・。 そっか,僕は綺麗な星に墜落していた訳だ。

そうだ,自己紹介を忘れたね。 僕はAS。 宇宙にある星の国に住んでいるんだ。」

 

 

正男「(おとぎ話に出てきそうな物だな・・) 俺は正男だ。地球へようこそ」

 

 

AS(??)「手厚く歓迎されるのは悪いけど,僕は急いであの国へ戻らなければならない。」

 

 

正男「どうしてだよ。」

 

 

AS「僕達の国に突然,謎の集団が何処からともなくやって来たんだ。

青い帽子に白い服を着た男が『ここを制圧する』と言ってたから,僕は咄嗟に

女王を宇宙船に乗り込んで脱出させようとしたんだ。 まぁその後はさっき言った通りだけど・・。」

 

 

正男「成る程・・,これは物騒な事だな。」

 

 

AS「このままでは奴等に国宝を奪われてしまう。」

 

 

正男「国宝・・?」

 

 

AS「国宝の名はレインボーロッドどんな魔法でも出せる神聖の杖。

その国宝を手にした者は,どんな事も出来るわけだよ。」

 

 

正男「おとぎ話に出てくる杖みたいだが,現実にそれがあるとマズイなぁ。

俺は思った。奴等に手に渡ったらアンタが住む国だけでなく,俺達地球まで

危機に及んでしまいかねない事だ。 俺もその国へ向かう。 連れてってくれ・・」

 

 

AS「貴方では危険な目に合ってしまうのでは・・」

 

 

正男「ここまで飛ばされたアンタにカッコ付けるセリフじゃないだろ。

俺はこれでも超人並の力を持っている。 俺を信じてくれ・・。」

 

 

AS「分かりました。 半信半疑ですが,一緒に行きましょう。

あの国へワープする場所は僕が知っていますので。」

 

 

正男「それで良い,後は浩二に事情を聞いてから出発する事にしよう。」

 

 

二人で星の国へ向かう事になった。

この後,一旦家に帰宅して浩二に事情を話した。

 

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