〜 高層ビル・屋上 〜

 

正男「くそっ! 衛星に乗って戦うなんて卑怯だぞ」

 

 

スペール「ハッハッハッ!! どうだっ この衛星の素晴らしさを!」

 

 

正男「お前が造った訳でもねぇのに!  偉そうに言うな!

 

 

正男は怒りを込めて,『正男キック』で衛星に蹴り技を加えた。

 

 

正男「くそっ 思ったより硬い・・。」

 

 

スペール「ククク・・,怒りを身に任せるなど無駄な事よ。」

 

 

だが,正男とスペールはほんの僅かな事には気付かなかった。

正男は蹴りを入れた際,衛星の側板が凹み,その衝撃でネジが2本も取れてしまった。

 

 

スペール「さぁ終わりしよう!(操作レバーを引く)」

 

 

上空へと上がっていく衛星。 スペールはビーム砲の発射ボタンを押した。

 

 

スペール「さらばだぁぁ!! 正男よぉぉぉっ!!」

 

 

砲の先端部に電撃が走り,間もなくビームが撃ち出される

ところであったが・・

 

 

ド−ン!!

 

 

ビーム砲が爆発し,その衝撃で衛星の一部の側板も剥がれ落ち,

やがて衛星内部の機械がビリビリ音を放ちながら狂い始まる。

 

 

スペール「なっ 何故だ! せっかく手に入れた世界征服のための兵器が!」

 

 

スペールは突然の事態を打開しようと,あらゆる操作を行ったが全て無駄だった。

 

 

・・そして

 

 

ドガァーーーーン!!

 

 

衛星は大爆発。 爆風から破片や部品が飛び出した。

 

 

スペール「うわああああっ!!」

 

 

スペールも衛星の爆発で,お空よりも上へ上へと飛び,やがてお星様の様に小さくなって行った。

試作品である上,正男の蹴り技でネジが取れたからこそ,こんな目に遭ったとも言えよう。

 

 

正男「意外にもこんな結末だったのかっ・・。」

 

 

クリス「正男! 大丈夫?」

 

 

正男「あぁ見ての通り大丈夫だぜ。 もう此処は用が無くなった。

こんな物騒なところはおさらばしたいからな。」

 

 

スペールとの戦いを終えた正男はクリスと共にビルを降り,

地上へと向かって行った。 地上で正男は意外な展開を迎える事になる。

 




〜 ビルの外 〜

 

クリス「あそこに誰かがいるわ。」

 

 

正男「・・?」

 

 

正男が振り向くと,向こうには1台のヘリコプターが地面に着陸しようとしていた。

そのヘリに誰が乗っているのかは直ぐに分かった。

 

 

正男「あれは浩二!?」

 

 

着陸したヘリからドアが開く,そこから浩二が飛び出して来た。

 

 

浩二「兄さん,何で此処にいるんだい? それにクリスさんまで・・・。」

 

 

正男「浩二がヘリに乗って迎えに行くなんて意外だな。

浩二,そのヘリで帰ろう。 話は家で話す事にするからな。」

 

 

正男と浩二,クリスはヘリに乗り込み,この街から離れて行った。

 

 

スペールの計画は正男の手で打ち壊された。

だが,この事件でゼロスやスペールが率いる軍団との戦いは終結したと言うのは,

正男には感じていなかった。

 

 

スーパー正男2 Ver2007 THE END

 

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