〜 空港ビル屋上 〜
浩二「全くだよ,この建物にも敵がウロついていたなんて…」
ブツブツ言いながら扉を開ける浩二。 出ると,そこはビルの屋上。
謎の男の指示の下で,ここに辿り着いたのだ。 怪しい展開を迎えそうだが,そこは正男の弟。
しっかりと肝に銘じている。
浩二「待ち合わせ場所は此処だよね…,誰もいないじゃないか?」
???「いるぞ。 上を見上げてみるんだな」
謎の男の声だ! 聞き取った浩二は瞬時に上を向く。
すると,そこに背中にジェット機を付けた白い服の男が空中で舞っていた。
浩二「まさか,お前がゼロスか?」
???「ほう…,俺の名前を知っているんだな。 如何にも,俺はゼロスだ。」
そう謎の男こそゼロス。 彼は嘗て,兄である正男と宇宙で戦いを繰り広げていた。
浩二は知っていた。 正男からゼロスの事を語り,人物像まで描いてまでしてくれた。
そんな奴がこの世にいるの? 今まで半信半疑で抱いていたが,
目の前に現れた事で"そんな奴"がいたことを事実上照明した事になる。
ゼロス(???)「アイツに色々世話になったもんだぜ。 今思うと,再戦を望んでいる」
浩二「兄さんの話は本当だったんだ」
ゼロス「俺は仲間から手配を受けて,この空港を乗っ取っている。
逃走用の飛行機を奪う為にな…」
浩二「単純な理由の割に大胆な事をするんだね」
ゼロス「そんな時にお前が此処にやって来たんだ。
海岸(STAGE1)の時からしつこく付き纏われたが,まさか対面するとはな…」
浩二「じゃあ,ギルティアとジェルンは何なんだ?」
ゼロス「アレは俺が前に雇った殺し屋の手下だ。 優秀だったと聞いている。
だが,お前が余裕そうな表情で来たとなれば,結局アイツ等は唯の案山子だった訳だ。
相手が憎き正男だったら,大笑いものだ」
浩二「まぁ二人相手は少し手古摺っていたけどね」
ゼロス「さぁ話は終わった。 貴様の活躍は此処で尽きる」
そう言うと,掌の上に大きな炎が噴き上がる。 浩二を業火の炎に包みこませる気だ。
浩二「ぐっ…,唯では離れる訳にはいかなかったか。
ここで退けば,クリスの手がかりが途絶える事になる!」