〜 森林地帯 〜
蠢く屍を倒しながら先へ進む二人。
五十朗「ところで,何故こんなところへ来た?」
再び,クリスに理由を問う五十朗。
クリス「私ね,正男君が敵に攫われたから助ける為に此処まで来たのよ」
五十朗「おい,正男だと言ったか? マジかよ,アイツが捕まるなんて。
だったら俺達に頼めば良かったのに」
クリス「前に正男君に助けられた事があるの。
それから彼に色々な戦法を教わった。 もう自分で出来るから,誰にも頼らない。
もう守られる身は御免よ」
五十朗「自分を変えたんだな…,でもお嬢さんにとっては甘い世の中だぜ」
クリス「何よ!」
五十朗の最後の軽口に少々憤慨するクリス。
五十朗「…俺は実は一人旅で此処に来たんだ。 でも,結局このザマさ。
そんで,俺は事を起こした奴を叩き潰す為に今,この場所を歩いている。
奴等の下っ端から優しく聞き出した情報によれば,この森林の奥に拠点があるらしいって事」
クリス「 ( 優しく聞いた? 絶対,手荒になってるって! ) 」
五十朗「そして,アンタと思わぬところで出会った訳だ」
クリス「…そうなんだ。 私も色々あって,それと同じ情報を手に入れたのよ」
五十朗「色々って…? まぁ後で聞いておこう」
〜 伐採地帯 〜
光の差さぬ深い森林を抜け,木々を伐採した区画に辿りつく。
クリス「これなら安全に進めそうね」
五十朗「いや,そうでは無いらしい」
前方には爆弾投下ヘリの連隊が此方へ飛来して来た。
五十朗「ホラー物の次はミリタリー物か? 奴等の戦略はごっちゃだな」