〜 ヘリコプター・機内 〜
正男の救出を終えゼロス達の後を追う為,ゼットが乗る筈だったヘリを使用。
現在は空高く,雲の上へと上昇中。
正男「俺は以前クリスを助けてた。 それ以来気に掛けていたが,
まさか俺が助けられる事になるとは…。 情けないぜ」
五十朗「まぁ今回は運が悪かっただけさ」
五十朗は片手でポンと正男の肩を2回叩きながら励ました。
正男はゼットの卑猥な拷問で痛めつけられていたが,彼は超人だ。
あっとう間に回復した彼は今,ヘリコプターの操縦を行っている。
正男「公から姿を消したあの元軍人野朗が連中の仲間だったなんてな…」
五十朗「軍の予算に不満を持っていたらしい。 …とは言え,
そんな理由で街を滅茶苦茶にするとなれば元から…」
正男「頭のネジが何十本も取れていたんだろう…。
頭のイカれた軍の幹部がいたのは,すんげぇ驚いている。 そんな野郎が世界の頂点を握れば…。
あぁ頭痛がしてきそうだ」
五十朗「ごもっともだぜ」
五十朗によって気絶させたゼットは現在,
崩壊した工場へ駆けつけた警察によってその場で逮捕された。
そう会話している内に,雲海を突き抜けついに雲の上へ達した。
五十朗「ふぅ…,太陽がまぶしいぜ」
クリス「それにしても雲の上には何があるのかしら?」
正男「さぁ分からんな,ゼロスの野朗共がそこへ逃げたとすれば,
そこに何かがあるのは確かだ」
暫く飛行を続けると…
五十朗「おいっ! あれは何だ?」
クリス「これは…」
正男「あれは城か?」
機体の前方には大きな城が雲上にそびえ立っていた。
それがゼロス達のもう一つの拠点であると,直ぐに確信した。
正男「まるでおとぎ話の世界に入り込んでしまったようだな…」
五十朗「正男…,あそこにヘリポートがある。 そこで降りよう。
城に近づいたら,迎撃を受ける可能性がある」
正男「そうだな…」
五十朗から推奨を受けた正男は操縦するヘリの進路を変更.
城から遠く離れた雲上にヘリポートに近寄って行く。
〜 雲の上・ヘリポート 〜
難なくヘリポート上に着陸。
ヘリの扉を開き,そこから正男達が出てきた。
正男「良い空気だ。 むさ苦しい工場とはえらい違いだ」
クリス「うわあっ 子供の頃は夢だったの。 雲の上に乗るのが…。
まさか,それが現実になるなんて…」
五十朗「まぁ雲の上で楽しむのは後にしよう。 何せ,俺達は敵を追っているのだからな」
正男「あぁそうだ。 奴等はきっと俺達を待っているかもしれない。 行こう」
クリス「えぇ。 旅行を台無しにした分の対価を払わしにね…
( まっ,こんな旅行も悪くはないみたいね )」
正男達はゼロス達がいる居城へ向かいに行った。
だが,それとは別の脅威が再び襲い掛かるとは知らずに…