〜 城外 〜
奥へ進むと,そこに剛鉄製の小さな扉があった。
3人は迷わずその扉を開けて先へ進むと,そこは城外のバルコニーだった。
うっかり,城から抜け出してしまったようだ。
だが,この広いバルコニーにとんでもない物が並んであった。
五十朗「見ろよ,あちこちにミサイルがあるぞ」
バルコニー上には無数の巨大なミサイルが設置されていた。
今でも発射しそうな雰囲気だ。
正男「地上を焦土にするつもりか?」
ゼロス「その通りだよ」
正男「おぉ,久し振りの顔合わせだなゼロス!」
ゼロス「超人は仕事が早いものだな…。 どうやら対面しなければならないな」
スペール「まったくお前らのお陰,こっちが面倒な事になった」
正男「ずっと思ったけどよ,破壊活動ばっかして何の得になると思うんだ?」
ゼロス「そうだな…,お前らが敗れる事を考えて特別に教えてやろう…」
ゼロスは語り出した。
元々,彼等はこの世界の住人では無く,別世界から来た住人だ。
彼が此処に来たのは別世界の復讐。 彼等はその世界で散々な目に遭わされたという。
復讐に備える為に彼等はこの世界で破壊活動を行っているのだ。
ゼロス「…そう,破壊活動を行った街で俺達の拠点を作り出す。 それが俺達の目的だ」
スペール「これで分かっただろ?」
正男「あぁ,よく分かったよ。
だが,そういう過去を背負ってるからと言って破壊活動をされると,
どうも同情する気になれん」
五十朗「同感だ。 事実なのかどうかは分からんが,こっちとしては溜まったもんじゃない」
クリス「アンタ達も散々な事をしてくれるじゃない!」
ゼロス「別に俺達の思念を受け入れる必要は無い。
だが,お前らが何言おうが変わらんぞ」
正男「俺達の怒りをぶちかましても何も変わらんか…。
ならば 俺の力で貴様等その考えは過ちであると分からせるまでだ!」
決意をした正男は因縁の戦いをするべく,ゼロスの方へ歩み寄って行く。
ゼロス「そうか,俺の頭は固いぞ」
そう軽く言い放つと,ゼロスの指にパチンと鳴らす。
すると,正男とゼロスの周りに床から巨大な炎が噴きだし,
それが炎の壁として形成された。
正男「うわっ…」
どこを向いても,そこは炎の壁。 ゼロスの本気振りに驚く正男。
ゼロス「宇宙の時は軽く挑んだが,今回はそうは行かないからな」