〜 異次元 〜
坑道を通り抜け,広大な空洞に辿り着く。 そこでは結晶で出来た柱が空洞の至るところに散りばめられている。
崖下は黒の瘴気で覆われており,底が全く見えない状態だ。
まるで地底の世界のような雰囲気が漂っている。
正男達は崖の上を辿っていると,前方に巨大な柱が立っている。 正男達と同じくらいの高さに位置にあり,柱の上の表面は真っ平らだ。
そこで相手と戦うには持って来いのところだろうと考えていた正男であったが,
瞬く間に考えが変わり,そこが決戦場所である事が分かった。
何故なら,そこで正男達の最大の敵,人の形をした黒い物体がその上の上で両手を組みながら舞っているのだ。
向こうが俺達を誘っているらしい… そう感じた正男達は幾つかの柱を飛び移りながら,奴の下へ近づいて行く。
ようやく巨大な柱の上に立った。
人の形の黒い物体「来たな」
不気味な笑みで出迎える。 今からでも戦いたがっているその生命体に緊張感が走る五十朗とクリス。
だが,ゼロス達を逃す原因を作った為,正男は動じず,寧ろややイラ立ち気味だ。
正男「あの時,全てが終わると思っていたのにアンタのせいで台無しだ」
人の形をした黒い物体「あぁそりゃあ申し訳ない事をしたな。 だが,どっちが人類の脅威になるか分かるだろ?」
正男「・・・?」
人の形をした黒い物体「俺は元々人間,様々な経緯があって化け物の様な存在になった。
そして,衝動に駆られた俺は幾度も破壊活動を繰り返した。
だが,俺は力を持った者共の手に掛かり,あの宝石で固まらさ眠りについた」
五十朗「ゼロス以上に危険な存在だったのか? そりゃあ そうなるのも仕方ないな」
正男「はぁ…,荷が重くなったもんだ。 ゼロス相手でも大変なのに…。
取りあえず,脅威がまた一つ増える前にお前をここで倒す!」
人の形をした黒い物体「ほぉ,やってみるがいい」