正男がゼロスとの戦いに続いて,五十朗もスペールとの戦いに不本意ながら巻き込まれた。

4人は暫く激戦が続けられたが,ようやく兆しが見えて来た。

 

炎の壁が徐々に弱くなり,やがてそれが消えてなくなった。

そこに正男が両手を払いながら立っており,ゼロスはほぼ仰向けの状態で倒れこんでいた。

 

そして,何もない空間から五十朗が現れ,それに続きボロボロになったスペールも出現する。

 

 

ゼロス「ぐはっ…」

 

スペール「警官ごときにこんな事があるのかよ!」

 

正男「俺には負けられない戦いがあるんだよ」

 

五十朗「前,屈強のロボットと戦った事があるんでな」

 

正男「ゼロス…,お前の心に傷があったとしても,

そのやり方でこっちの世界の人々は震えあがっている」

 

ゼロス「だが俺の信念は曲げん!」

 

 

正男に何言われようとも,己の考えを固執し続けるゼロス。

二人は睨みあった。 また再戦が起きるのではないかと…

 

 

 

 

だが,予想は大きく外れた!

 

 

 

 

空の色は変わり始め,景色が薄気味悪くなる。 どこか暗黒感が感じるようだ。

 

 

正男「おいっ! 何をした?」

 

ゼロス「俺じゃない!」

 

 

次の手段を打って出たかと問う正男であったが,ゼロスはきっぱりと否定する。

 

 

キィーーン!! バリバリバリイィーー! 

 

ドガァーーーン

 

 

すると,空から青白い雷が降り掛かり,近くに置いてあった大量のミサイルを直撃。 

大爆発を引き起こす。

 

 

正男「ぐおっ!」

 

五十朗「うわああーー!」

 

クリス「キャアア!」

 

ゼロス「ぬうぅ!」

 

スペール「うおおっ!」

 

 

そこにいた者達は爆風に巻き込まれ,吹き飛ばされた。

 

 

正男「一体何なんだ!?」

 

 

そうブチまけながら,立ち上がる正男。 空を見上げると,そこに人らしき物体の姿が目に映った。

 

 

???「ちょっと,やり過ぎてしまった感があったようだな」

 

五十朗「くそっ! 最悪のタイミングで奴がやって来やがった」

 

 

五十朗は知っていた。 

そう,この人らしき物体の正体はSTAGE15と16で宝石の中にいた

あの"人の形をした黒い物体"であった。

 

 

正男「何だありゃ!」

 

人の形をした黒い物体(???)「雲の上で騒がしいなと思って来てみたんだ。

中々,いいお祭りだったぞ」

 

 

人の形をした黒い物体という謎の生命体に唖然する正男。

五十朗から知らされていない為,こんな表情になるのはまぁ当然の事だ。

 

 

クリス「あれ? ゼロスとスペールは!?」

 

正男・五十朗「あっ!」

 

 

3人は振り向いた。 地面にひれ伏せてた筈の

ゼロスとスペールがその場から入なくなっていた。

 

実は人の形をした黒い物体の再来という突然の展開で,

その隙に転移魔法を使って逃走したのである。

 

 

正男「折角ここまで来たのに…。 くそっ! お前のせいで台無しだ」

 

 

宿命の敵を逃した切欠を作った人の形をした黒い物体に向けて怒りを表す正男。

 

 

人の形をした黒い物体「良い威勢だな。

丁度良い,昔の事を思い出した記念に貴様等をお手製の異次元へ招待してあげよう」

 

 

そう宣言すると,3人の頭上に巨大な漆黒の穴が開きだした。

 

 

3人「うわああああっ!

 

 

正男達は成す術が無く,惨めにも巨大な漆黒の穴に吸い込まれてしまった。

彼等の運命や如何に…

 

 

 

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