〜 雲の上の決戦場 〜

 

ゼイター「くそっ どこからそんなパワーを!?」

 

正男「力を取り戻したとは言え,その感覚に慣れていないからじゃないか?」

 

ゼイター「黙れ!」

 

 

至近距離で技を放つゼイター,それを避けた正男は空かさず素手による接近技を与える。

相手を怯ませた後,止めとして正男は蹴りを使った必殺技でゼイターに大ダメージを与えた。

 

 

ゼイター「ぐおおおおーーーーっ!!!!」

 

 

彼の強力な必殺技を受けたゼイターは吹き飛ばされ,フィールド上から落下した。

力を取り戻したが結局,正男に返り討ちという形で敗れ去った。

 

 

正男「やっと倒したぜ…」

 

 

脱出と再戦で疲労感が漂い始めた正男はその場に座り込んだ。 

だが直後,その結晶で出来たフィールドが瞬く間に崩れ出した。

それはゼイターの力が弱まり,維持出来なくなった為である。

 

 

正男「うわあああっ!!」

 

 

崩れたフィールドから落下する正男。

頭の中が混乱したが,すぐに冷静さを取り戻し,直ぐに"もしかの時のアレ"を取り出した。

 

 

正男「一難去ってまた一難か…,だがもう大丈夫だ」

 

 

"もしかの時のアレ"とはアイテムのジェットである。

それを使った彼は夕日の空を飛行し始める。

 

 

 

 

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暫く飛行を続けると,向こうに一機のヘリコプターがあり,それが此方へ近づいてきた。

正男の眼に,機内に彼を知る誰かが乗り込んでいる事に気付く。

 

 

正男「( 二人も無事だったみたいだな… )」

 

 

機内には五十朗とクリスが乗り込んでいた。

ゼイターに巻き込まれる事なく,無事に元の世界へ帰還を果たしたのだ。

 

正男はヘリに近づき,そして乗り込んだ。

 

 

正男「俺だけ遅れてしまったな…」

 

五十朗「なぁに,無事で何よりさ」

 

クリス「正男!」

 

 

無事に帰って来た正男に涙ながら抱きつくクリス。

 

 

クリス「物凄く心配していたのよ!」

 

正男「おいおい,俺が帰って来ないとでも思っていたのか?」

 

 

これで,ヘリコプターの中で合流を果たしたのである。

 

 

 

 


 

 

〜 ヘリコプター 〜

 

五十朗達が正男の居場所を把握したのは,海域上空に異様な物が感知されたらしく,

もしかしたらと思い,二人は警察のヘリで此処まで飛ばして来たのである。

 

 

五十朗「まさか,そんな事があったんだな。 此処に来て正解だぜ」

 

 

正男にゼイター再戦の事を聞かされ納得する五十朗。

 

 

クリス「これで終わったのね」

 

正男「あぁゼロスの野朗は逃してしまったが…」

 

五十朗「次はチャンスがあると思うぜ」

 

正男「そうだな,次に奴に会ったらその時が最後だ」

 

 

三人が乗るヘリコプターは沈みゆく太陽を背に向け,エメラルドシティに向けて帰って行った。

 

 

 

 

 

 

ゼロスとスペールによるエメラルドシティの占拠は正男やその仲間によって解放した。

 

ゼイターというゼロスよりも強い存在が現れたものの,その脅威を跳ね返した。

だが,それが原因でゼロスとスペールをまたもや逃してしまった。

 

正男は今度こそ奴等を倒すと意気込んでいた。

 

しかし,その機会は得られなかった。

 

今回の騒乱以来,破壊活動はおろかゼロスやスペールの姿が確認されていない。

 

その為か,脅威が去り平和を取り戻したと世間に広まった。

 

同時に今までの事件は過去の出来事として徐々に人々の記憶から薄れしてしまったのである。

だが,正男はこれで納得する事は無かった。

 

 

 

 

奴らに対する闘志が冷めぬ限り…

 

 

 

 

スーパー正男  THE END

 

 

 

 

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