〜 ヴェルフォルニア・城内部 〜

 

四天王の一人、マリネの手によって洗脳を受けたデイルと激闘するマシュリン。

デイルの御得意とも言われるバリア魔法と攻撃魔法の組み合わせ戦術とマリネから送り込まれた下っ端により

始めは苦戦を強いられていた。 

 

これを見かねた正男は下っ端を蹴散らし、デイルにファイアーボールを発砲。

この間にマシュリンは魔力を高めた後、デイルに向けて剛鉄の盾をも貫く貫通性向上の高威力レーザー魔法を放つ。

 

デイルはこれをバリアで受け止めるが、魔力の使い過ぎで、バリアの質が落ちており、マシュリンの攻撃で所々にヒビが入る。

何とか受け止めようとするが、マシュリンはそれを粘り強く押し通し、ついにバリアが割れた。

 

割れたのを見たマシュリンはデイルに向けて雷系の魔法を放った。

 

 

マシュリン「これで終わりよ!」

 

デイル「ぐわっ! こんな馬鹿な事があるかぁ!」

 

 

攻撃を受けたデイルは感電し、そのまま地面に落ちた。

 

 

正男「あんな技を当てたら、死んじゃうじゃない?」

 

ルルン「大丈夫だよ。 あれでも死なない様に威力を抑えているから」

 

正男「見た目に反してか」

 

 

正男の加勢により、激闘は逆転する形で幕を下ろした。

 

 

 

 

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〜 暗黒竜神帝国軍・城内部・王座 〜

 

ここで敵側の視点に映る。 

 

洗脳を受けたデイルがマシュリンと正男によって打倒される所を黒い水晶から発する映像によって映し出されていた。

2人の若い男が激闘の顛末を眺めてた。 鑑賞している間は無表情で黙っていた。

だが、戦いが終わった途端、一人の男の口元が歪みだす。 彼の表情に苦悶が満ちているようだ。

 

それを見たもう一人の男は映像を放つ水晶を停止させた。

 

 

???1「くそっ 奴のお陰で失敗だ」

 

???2「正義の面をした連中は、こいつの実力を見込んだろうな」

 

???3「只今、帰って来たわ」

 

 

部屋の側で黒の魔法陣が出現、中心に光が放つとそこから一人の女が出て来た。

瞬間移動魔法でこの部屋に舞い戻って来たのだ。

 

 

???2「おぉマリネか…、衝撃の悲報だよ。 お前のしもべが吹っ飛んだそうだ」

 

マリネ(???3)「えっそう…、優秀だと聞いていたけど結局は役立たずだったのね」

 

???2「お前の頭の軽さがこの結果じゃねーのか? 平和ボケと組めば戦況が変わったのによ」

 

マリネ「今、最初何て言ったのかしら?」

 

 

マリネと???2が一触即発に掛かり、二人とも邪悪なオーラが放出し始める。

それを見た???1が慌て出し、間に入り込み自制を図る。

 

 

???1「おい止めとけ! 竜神王様に見込まれた俺達がこんな情けない醜態を晒してどうする!?」

 

 

???1の必死の呼びかけ、冷静になったマリネと???2。

 

 

マリネ「ごめんなさい」

 

???1「とにかく冷静になる事だ。 …今回の件は失敗でも次がある」

 

???2「つまらない事をして悪かったな…。 ちょっと、侵攻中のアクアリアスでほとぼりを覚ましに行ってくるわ」

 

 

???2は瞬間移動魔法でその場から消えた。


???1とマリネをその場で立ち尽くしながら、???2の出掛ける姿を見送った。

 

 

 

 


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〜 ヴェルフォルニア・城内部 〜

 

再び正男達の視点に映る。

 

マシュリンの攻撃で気を失っていたデイルであったが、ようやく目を覚ます。

 

 

デイル「おっ、マシュリンとルルンじゃないか? 帰って来たのか」

 

マシュリン「えぇ、アンタをアイツの洗脳から解放したのよ」

 

デイル「そうか、俺とした事が…。 それに、見慣れない人がいるんだけど誰だ?」

 

マシュリン「この人はね、新しい友人よ」

 

正男「おいおい、俺とは友達なんて」

 

ルルン「まぁまぁ」

 

デイル「そうか…、良い仲間を見つけたもんだな」

 

 

これでヴェルフォルニアの侵攻は食い止めれた。 …が

 

 

デイル「ルルン、君に悪い知らせが入った。 アクアリアスの戦況が悪くなっている

 

ルルン「えっ! …そんな」

 

正男「一難去ってまた一難か…」

 

マシュリン「こうしちゃ 居られないわ! 行きましょルルン、アクアリアスへ!」

 

ルルン「うん!」

 

 

そう言うと、三人は大急ぎでヴェルフォルニア城を後にした。

 

 

デイル「あの男の人、何処かで見た事あるような…」

 

 

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