~ 山道の入り口 ~
正男「地図通りだと此処らしいな…」
平地を抜け,山の麓に辿り着く正男。
前方には険しい山脈があり,てっぺんには雪化粧が目立つ。
正男が最初に寝泊まりした街を含むこの領域では高地である為,気候は寒い。
正男「ここの旅人はこんな道を徒歩で上り下りするのか? 信じられねぇな」
???1「その通りよ。 全く嫌々するよね」
正男「むっ お宅らはあの時の…?」
後ろから声を掛けられ,それに気付いた正男は振り向くとそこに二人の女性がいた。
彼はその二人を知っていた。 まさか宿屋で出会った二人がこんなところで再開するとは…
正男「アンタも用があって,ここを通るのか?」
???2「違うよ,君の後を追って来たんだよ」
正男「何だって? だったら何の気掛かりで」
???1「山を越えた先に何が起こってるのか分かっている訳?」
正男「あの連中がたむろしてるんだろ? 承知の事だ」
???2「でもね。 いくら君が強いからって相手を甘く見ない方がいいと思うよ。
帝国軍には幹部クラスでも恐ろしいくらいにね」
正男「ほぉ…,そんな野朗の顔を見たくなるな。 忠告は有難う」
???1「あっ 待って! 私達もこの山を越えて行くの。 この先で私達の仲間が待っているから」
正男「成程,じゃあ共に山を越えて行くわけだな」
正男は宿屋で出会った二人と合流する事になる。
お互いの自己紹介で彼女等の名前と能力は以下のとおり
???1はマシュリン あらゆる魔法を使いこなす程の優秀な魔導師で特にレーザー系が得意。
???2はルルン マシュリンと同じく魔導師,水の使い手である。
正男「それじゃあ山登りしますか…。 この辛さは山を越えればあっという間に消し去ってくれる」
ルルン(???2)「うん,君はどこから来たのか分からないけど結構頼もしいかも」