~ 帝国軍 軍船 ~
???「そうか、アイツがいるのか」
巨大な軍船のとある一室。
一人の兵士の眼先には、豪華な執務机の前にアクアリアス侵攻を指揮する人物が居座っていた。
その人物はスペール、多種多彩な魔法を使いこなす四天王の一人。
スペール(???)「俺達が何かするとアイツが出る。 運の悪さが付き纏うな・・・」
彼の言うアイツとは正男の事であり、かつて正男のいる世界で
綿密な技術で組み込まれた兵器を自分の物にしようと目論んでいたが、
正男という桁違いの男によって外れてしまった過去を持つ。
スペール「まぁいい、主の為にも引くに引けないからな。 侵攻作戦を後続する」
スペールの命令を受けた兵士は部屋から退室した。
スペールは正男という存在に悩んでいるのか、背中を椅子の背凭れに引っ付き
顔を天井を見るように仰け反らせる。 ・・・だが、ここで彼は異変に気付く。
スペール「くそっ・・・、異物が入り込みやがった」
彼は感じた。 軍船の何処かで侵入者が入り込んで来たらしい。
部下に報告を受けていないにも関わらず、それに気付けるのは魔術師ならではの特性だろう。
~ 軍船・最下降 ~
幾多の軍船を飛び移り、ようやくスペールのいる船に侵入出来たルルン。
ルルン「何だか不安だな・・・、でも街を守る為にも此処は頑張らなきゃ」