スペール「がはっ!」
水中から勢いよく飛び出した正男に火を纏ったパンチに頬を殴られ吹っ飛び、柱に激突した。
正男は近くの柱の上に着地した。
ルルン「あれだけ強かったあの男がいとも容易く打ち倒せるなんて…」
ルルンは改めて正男の強さを実感する。
満身創痍のスペールであったが、数少ない魔力を使って空中を浮遊する。
だが、落ち掛けそうな雰囲気ではあるが…
スペール「くくく…っ! 三度目の正直にはならずか…。 良いだろう、先へ行かしてやる。
だがよ、この異世界の戦いが勧善懲悪では無い事だと知ったらどうするべきかしっかり考える事だな!」
捨て台詞を吐くと、何処かへ去って行った。
正男(宿敵に戦いの意味を求められるとは…。 だが、良い事ばかりじゃない事は俺も承知している)
マシュリン「正男!」
正男「おっと、悪いな」
マシュリン達の元へ戻る正男。
スペールとの死闘を終えた後、正男達は更に奥へ進んでいく。
~ 城塞・最上階 ~
ゼロス「感じる…、スペールを退けるとは」
王座の中心で一人の男が立っていた。
その男はゼロス。 以前、何度も正男と渡り合って来たが敗北を続けている。
それでもこの世界では四天王の最強クラスでもあり、世界の戦士から恐れられているという。
竜神王「ゼロスよ…、無理強いをさせている訳ではない。 ここは私に任せてみてはどうか?」
ゼロス「お言葉だが、竜神王。 あの男は俺として対極の存在。
ここで引くのは負けも同然だ」
竜神王「そうか…。 流石だゼロス、戦士としての意気を感じさせてくれる。
これから来る宿命の戦いをその場で見届けよう」