ストーリー



宿敵ゼロスをも凌駕する帝国軍の竜神王レオナルド。
幾多の難敵と脅威を潜り抜けたスバ抜けの赤帽子 正男。

この強大な力を持つ者同士が激しくぶつかり合った。

…ついに


レオナルド「くっ…、感じるぞ…、これが異界から来たれし超越者の力。
身を以って思い知ったぞ…」


激闘の末にレオナルドは片膝を床に着く。
正男、帝国軍の長をこの手で打ち破ったのである。


マシュリン「うっ…、一体どうなったの…?」

ルルン「正男! 無事だったんだ…、それにこの人は…?」


壁を打ち付けて気を失っていた二人はようやく目を覚ます。
目の前の状況はまだ飲み込んでなかった。


レオナルド「王を打ち破った事を褒めてやる。 さぁ止めを刺すがいい。
この世に悔いはあるが、君と一度切りの死闘で満足した」

正男「おい…、潔いとはいえ、あっさりと死を選んだらゼロスも黙ってないぞ」

ゼロス「なっ!」

正男「この世に悔いがあるとか言ってるしこの感じだと完全ある悪じゃないな。
レオナルド、アンタはどういう理由でこんな事を…」


過去に何かあった…。
戦う前から分かっていた正男は戦意喪失のレオナルドに直接、世界を襲った理由を聞き出そうとする。
だが、しかし…


レオナルド「正男よ、危ない!」

正男「うわっ!」


レオナルドは咄嗟に立ち上がり、聞き込みで近づいてきた正男を手で突き飛ばす。
側方から強力な魔法弾がレオナルドに直撃した。


レオナルド「ぐはぁっ!」

正男「レオナルド!」

ゼロス、マシュリン、ルルン「「「 !!? 」」」

???「う~む、どうやら巻き添えは失敗のようじゃな」

正男「何て事だ! このタイミングで胡散臭い奴が出てくるとは!」

???「私の意をそぐわない事をしたからだ。
まぁどちらにしろ用済みとしてポイっとされるのが運命だがな」

ルルン、マシュリン「ジェルファ!?

ゼロス「貴様、よくも竜神王を!」


レオナルドを不意打ちさせた謎の人物、その正体はジェルファ。
正男をこの世界へ召喚させた張本人である。



ジェルファ「ほほう…、四天王の中で最強だったお前がこのザマとはな」


ゼロスに嘲笑させた後、再度正男に話しかける。


ジェルファ「敵国の王に加護を受けるとはな…」

正男「最初に出会う頃から分かっていたがやっぱり元凶だったか…。
お前が言う野心とは一体何なんだ!?」

ジェルファ「ふふふ…、心の読みが旨い男よのう」


正男の洞察力を評価したジェルファは目的を語り出す。


ジェルファ「」此処の荒れた大地は数え切れない程の竜が済んでいるのはお前さんも知っての通り。
だが、人々が恐れているが私にとっては大金に変える優れた素材と見ている。
…アクアリアスで竜の素材で作られた武具があっただろう? あれも高価なもの。

だが、それ故に私の取り巻きが取り返しのつかない事態を起こしてしまい戦争が勃発した。
大国同士で手を組んで応戦すれば勝てると見込んでいたが、帝国軍の戦力を凄まじく徐々に押される羽目になった。
野心を抱いたまま人類滅亡を回避すべく、私は召喚魔法で奴らを倒せる者を呼ぶ事にした。

それがお前さんだという事だ。 
これで人類の命運を掛けた戦いも過去の出来事になった。 まさしく奇跡だ」

正男「問い質そうとしたが、自ら白状するとは…」

ジェルファ「正男、たった一人の執念でよくぞ世界に安泰をもたらしてくれた。
褒美として安らぎを与えるとしよう。 永遠というものをな!」


用済みになった正男を抹殺を言い渡したジェルファは自らの魔法で身体を宙へと浮かす。


ジェルファ「お前さんを殺し、その場にいる他の者も消す!」

正男「RPGのように敵の王を倒したらエンディングみたいにならかなかったか…」


竜神王を倒しても、終わりはなかったようだ。
正男は野心に取り付かれたどうしようもない元凶に構えを見せる。