ストーリー



正男「やっぱり改めて思ったよ…。 ゼロスと共に行くなんてな…」

ゼロス「俺も思ったことがある…。
ずっと睨んでいたお前が竜神王の本心を掴むなんてな…。
それまでは人間を憎んでいた。 あのような事が無ければな…」


ゼロスは帝国が挙兵する理由を語った。


かつてゼロスや竜神王が暮らす国は竜が飛び回り、
人が暮らせないような荒れた大地であったが彼らにとっては平穏な世界だった。


だが余所からやって来た心の無い者達によって状況は変わった。
金や名誉の為に竜や魔物を殺し尽くし、挙句の果てには竜神王の妻の命まで奪ってしまったのだ。


妻を失った竜神王は失意に暮れていた。 だが全ての人間を恨んではいなかった。
正しき心を持っている人間もいると分かっていたからだ。


だが竜神王の下で尽くすゼロスを始めとした家臣や住民たちが全人類の抹殺を主張をする。
瞬く間に広がった国民の怒りは竜神王ですら鎮める事が出来なかった。


竜神王は妻を奪った者に対する憎しみと戦によって罪のない人間すら巻き込まれという葛藤を
抱えながら挙兵を打ち出した。


戦中に妻を殺した者達を裏で動かしていた大物がいるという情報を入手。


その大物はジェルファ。 各大国が加盟する連合組織の上役。
正男をこの世界に招かせた張本人で戦争の原因になった人物。


ジェルファは利権の為に邪魔者である帝国を潰そうとしていた。
人類に牙を向ける為に炊き付かせようと、心無い者達を使って竜神王の妻の命を奪わせたのだ。
帝国が戦をすれば、人類の危機という大義名分の下で滅ぼす事が出来る。


だがジェルファの先見は甘かったようだ。
帝国は徐々に勢いを増し、人類は劣勢に立たされていく…。


その後、正男がこの世界に現れた…。


正男「そういう事だったのか…。 俺の世界に来たのも力を付ける為だったか…」

ゼロス「そうだ。 だが、これはちょっとした事故でな…」


帝国は魔法を持たない大勢の下級魔族や兵士を即座に各地へ送り出せるよう、
転移魔法が作動する台座を作っていた。
だが余りの急な工程で台座に欠陥が出て事故が起きてしまう。

俺やスペールがその事故に巻き込まれた。
暴走した転移魔法の力が次元を超えて、正男の世界に辿り着いてしまった。

自分達が暮らしていた世界とは違う価値観や高度な文明、最先端の技術が俺たちを驚かせた。
侵攻に役に立てると見た俺達はその世界の事を学ぶついでに、
戦局を一気に変えさせる物(レインボーロッドや軍事衛星)を奪う事を企てた。

だが正男と出会った事で有耶無耶にされた。
手土産は得られなかったが、違う世界を感応出来たのは良い思い出だった。


正男「俺の世界に来たのは偶然の出来事だったか…」

ゼロス「奇遇な出会いがこんな形で解決してしまうとはな…」


異なる世界の巡り会いが歴史を変えたのかもしれない。


数分後…


ルルン「段々と敵の数が増えて行くね…」

マシュリン「フロアの構造が複雑になっていくわ」

正男「奥へ進む度に命の危険が晒されやすくなる…」

ゼロス「ここは俺が行った方がいいな。
このまま前に出て戦わないままだと四天王の名に傷が付くからな」