~ 京都駅 ~
京都駅の北側から出た五十朗。
目の前にはバスターミナルがあり、多くの路線バスをあらゆる場所へ送り出す重要な拠点を持っている。
頭上を少し見上げれば、京都市のメインシンボルの一つ、京都タワーが聳えており、
そしてタワーから射す光が、京の夜空を明るく照らしている。
五十朗「久しぶりにタワーを見れたな。 とは言え、縁起が悪いと思ったのは俺だけか?」
この騒ぎの中で、皮肉さを感じさせる評価を呟く五十朗。
暫く周囲を見渡しながら駅前を歩き進んだ。 ・・・そして
和郎「ふっ、よく此処にいると分かったな」
五十朗「おっと、やはりそこにいた様だな!」
五十朗は空を見上げると、そこに微笑みながら見下ろす和郎が空を舞っていた。
自分が起こした惨劇を何も気にせず笑いを見せる男に再び怒りを覚える五十朗。
五十朗「大人しく投降してもらおうか?
でないと、俺の瞬飛力で貴様の装置をぶっ壊させ、その辺の地面で叩きひれ伏す事になるぞ」
和郎「お~、怖いね。 警察官ならそうでなくちゃ。
まぁ残念だ。お前の様な奴で俺にお縄をつくなど到底有り得ないな」
五十朗「!?」
自分にとっては気になる和郎の台詞だが、その意味がようやく理解し始めた。
何故なら、タワーから気配が感じるのだ。
五十朗がタワーを見ると、謎の骸骨型サムライロボットが立っているのだ。
ロボットの目から放つ鋭く赤い光が五十朗に向ける。 排除の対象と見なしているかのようだ。
和郎「これで、本当に地面で叩き平伏されるのは誰か分かっただろう? フハハハ」
そう言い放つと和郎が北東の方へ去った。それと同時にロボットはタワーから飛び降り、
物凄い地響きをたてながら地面に着地、五十郎の目の前に立った。
五十朗「久しぶりの剣道勝負がロボットとはな・・・」