~ 比叡山のふもと ~
五十朗「和郎の奴…,この地区にもロボットをばら撒きやがって…」
幹線道路から住宅地を通って麓にまで来た五十朗。
ここから山中越えと有料道路を越えて行けば,比叡山の頂上に辿り着く。
そこで奴との決戦を迎える事となる。
再び歩みを進めようとした時,横から路線バスがゆっくりと此方に近づいてきた。
五十朗「何だ? 誰も乗っていないのに,バスが勝手に動いているぞ…」
その路線バスは乗客はおろか,それを操縦する運転士すらいなかった。
今では技術の革新で自動運転を可能にする車を開発している。
だが,このバスは十年前に作られたものだ。
そんなバスに自動運転が出来る制御装置は備えていない筈だ。
こんな奇妙な事があるものだなと思いつつも,その路線バスの視線を逸らそうとした瞬間…
ドドドド… ドーーン!!!
突然,車体の後ろ半分が粉砕し其処から青い肌を持つ怪物の身体が出てきた。
更に前面ガラスから怪物の顔が突き破ってきた。
無人で動く路線バスの正体は和郎が送り出したバス車体を融合した改造生物兵器だった。
改造生物兵器は唸り声を上げながら,襲い掛かって来た。
五十朗「よく,こんな物騒なものを思いついたものだな…」