〜 病院・内部 〜
修平「うおぉぉっ!」
修平のスコップ突きで,相手が持つスクイージーを折らした。
狂人「なっ!」
春美「フン!」
ブス!
春美の尖った杖で狂人の腹を突き刺した。
狂人「ぐわああっ!」
春美が杖を抜くと,狂人は膝を床に着き,そのまま倒れ込んだ。
狂人「ケケケッ・・。 お前等最高だぜww。」
修平達との戦いで満足したのか,
苦しまず,健やかな表情を浮かべながら目を閉じ,やがて動かなくなった。
どうやら勝ち負け等,どうでも良かった様だ。
修平「可笑しい奴だったな・・」
戦いを終えた春美はグレイドの方へ振り向いた。
だが,そこに座っていた筈のグレイドが居なかったのだ。
春美「・・・グレイドがいない。 逃げたな。」
代わりに一枚の手書きの紙が落ちてあった。
春美はその紙を拾い上げ,早速読んでみた。
= = = = 手書きの紙の内容 = = = =
お前宛の手紙には初めてだ。 もう一度言っておくが,
俺とこの街の奴等とは一切何も関わっていない。
チビを倒すために俺一人で来ただけだ。
だが今回は見逃してやる。 でもこれで終わったと思うなよ。
それに付き添いのあの帽子野朗にはこう言っておけ,
俺たちの帝国は帽子野朗に目を付ける事にするからな。
= = = = 内 容 終 了 = = = =
修平「俺はアイツ等に目を付けられるのか?」
春美「そうらしいね。」
修平「・・・勘弁して欲しいよ。」
荷の負担が増した修平,しかし・・
修平「こうなったら,返り討ちすればいいだけ。 そうしよう。
世の中,良い事ばかりだと限らないし」
春美「気の直りが早いね。」
修二「嘆いても仕方ないからな…」
トイレから出た二人は幸江と再会する為,直ぐに玄関へ戻って行った。
目的は達成した後は,幸江と共に避難場所へ向かうだけだ。
だが,病院から出た時,
予想を覆す展開で二人は唖然とする。
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〜 病院・玄関口 〜
建物から出て,元の場所へと戻った二人。
だが,其処で待っている筈の幸江は姿を消していた。
修平「隠れているのか? 車も置きっぱなしだし」
幸江が使っている車は止まっている。 身の危険が感じたら,車に乗って逃げる筈だ。
春美「大声を掛けてみない?」
??「その必要はないわね。」
森の茂みから発する女の声。 二人には聞き覚えが有り,
誰なのか直ぐに分かった。
修平「何だ,そんなところに隠れていたんだ」
春美「もう終わったよ。 出てきてよ」
幸江(??)「そう・・ 安心したわ。」
そう言うと,森の茂みから幸江が出てきた。 二人はこれで安心するかと思っていた。
・・・が、しかし
春美「・・!?」
修平「一体その姿は何だ,幸江さん!?」
何と,幸江の姿は体全体,青薄く染まっており,
彼女の瞳も赤く充血していた。人間というよりまるで化け物である。
春美「まさか・・・,化け物に襲われて仲間になったんじゃ・・?」
幸江「あらあら『襲われた』だなんて・・ 失礼ね。
私は襲われていないわ。」
修平「おい,それは一体どういう事だ!? 説明しろ」
幸江「貴方はこの姿を見て態度が変わった様ね。
それに貴方達は無事に帰って来れたわね。 スイージに襲われながらも・・」
幸江が少し微笑むと,20体程の敵が森の茂みから出てきたのだ。
幸江「これで終わったから帰ると思っていないかしら?」
修平「思ったらどうなる って言うんだ?」
幸江「ウフフ・・ そうは行かない事よ。
貴方達は良くここまで頑張ったわ。 でも,残念だけどここで死んでもらうわ。」
そう言うと,敵達は修平達の方へ歩み寄った。
修平「おい待て! どういう事だ!」
幸江「さようなら・・ww」
幸江は公園へ向かう階段へと降りて行った。
それと同時に敵達は修平達へと襲い掛かる。
修二「何が一体どうなっているんだ!?」