〜 青い海・洞窟 〜

 

凶暴になった巨大な魚は正男との戦いで次第に弱まり,ついに正男の強烈な足蹴りで

頭部に直撃,魚は直撃による衝撃で気絶,水面上をプカプカと浮きながら動かなくなる。

 

 

正男「ふぅ〜,もうここでの暴走は感じられなくなった。 どっか外へ出られる穴があるかな?」

 

 

そう呟きながら,正男は水面に向かって飛び込み,外へ探すため泳いで行った。

 

 

〜 青い海・海岸 〜

 

 

洞窟から出た正男は水面上から勢いをつけて飛び,海岸の岩へと着地した。

 

 

正男「さてっ 次は何処へ行こうかな。」

 

 

正男は次の場所を確認するために地図を開いたが・・

 

 

バラバラバラ・・

 

 

正男の耳に猛烈なプロペラ音が響き渡る,見上げると,上空に濃い緑色のヘリコプターが

彼の近くを飛んでいた。 そのヘリはやがて,正男の近くの場所で着陸した。

 

 

正男はそのヘリコプターの機体に貼り付けている紋章を見た。

何処から来たのかハッキリと分かったのである。

 

 

正男「国家自衛軍・・?

 

 

国家自衛軍とは正男が住む国が持つ軍隊であり,それぞれ陸・空・海・宇宙で編成している。

この軍の役割は主に国家の守備や災害派遣,救助を行っている。

 

 

正男の近く場所で着陸した国家自衛軍のヘリ。 扉から一人の軍隊が降りてきた。

その姿は緑色の軍服に防弾服,茶色のブーツ,特殊ゴーグルをしていた。

 

 

一人の軍隊は此方へ近づいて来た為,正男は彼に話しかける事にした。

 

 

正男「やぁ こんにちは。」

 

 

軍隊「初対面は挨拶っていったところか」

 

 

正男「まぁそうだな・・。」

 

 

軍隊「俺も挨拶をしようかと思ったが,そういう訳にはいかないな。

ペットモンが暴れているところで何をしているのか聞きたいところだ。」

 

 

正男「ここでか? 駆除のために此処に来たんだよ。

暴れているとかどうとか,元々これが仕事なんだ。」

 

 

軍隊「駆除が仕事・・? 正男なのか?」

 

 

正男「何で俺の名前を知っているんだ?」

 

 

軍隊「噂で聞いたんだ。 アンタが一人で凶暴なペットモンやモンスターを倒しているってさ。

駆除業者とはいえ,ここまで出来る者はいないからな。 正男を除いてね。」

 

 

正男「成るほど・・。 (俺の仕事の評価が軍部まで広まったのか。 意外だ。)」

 

 

軍隊「アンタの腕前がいいが,今の状況では止めといた方がいいな。

此処だけでなく,各地で広まっている上に,次第に強まっているからな。

業者おろか警察すら手を焼いているらしい。」

 

 

正男「・・それ以上に凶暴しているってとこか?」

 

 

軍隊「ペットモンやモンスターが今までよりさらに凶暴化したのは,

生物学者でも予想外な程だ。」

 

 

正男「そうか・・,今までよりも凶暴なんだな。」

 

 

軍隊「さっき言ったとこだが,今日の仕事は打ち切った方が先決だぞ。 こっちは軍隊だけやっておく。」

 

 

正男「気遣ってありがとうな。 でも,俺はどんな状況だろうとやり遂げないといけないんだ。

仲間や警察が必死になっている中,俺だけ帰るのは何だかなぁと思う。

それに,どうして奴等が凶暴化したのか,俺はこの目で確かめたいんだ。」

 

 

軍隊「そうか,ならいい。 俺はアンタを無理やり止めに来た訳ではない。

俺はアンタに警告しに来ただけだ。」

 

 

そう言い終えると,軍隊は後ろへ振り向き,ヘリの方へ歩いていく。

 

 

正男「あぁちょっと待った。 何故,俺がここにいると分かったんだ?」

 

 

軍隊「 ( 顔を正男の方に振り向く ) 狩猟協会の情報からだ。

俺は正男を含め,駆除を行う業者に警告するのもの仕事の一つだからな。」

 

 

軍隊は再びヘリコプターに乗り込み,プロペラ音を立てて離陸,

何処かへ飛び去っていった。 その方向が眺めの良い山だった。

 

 

正男「アイツ・・,凶暴な奴等の駆除も仕事の一つなのかな?

だとしたら.俺は眺めの良い山に行く必要も無いな。」

 

 

正男は地図を開き,次の場所を言い出した。

 

 

正男「眺めの良い山を飛ばして,次は山の盆地にある工事現場だ!」

 

 

正男は青い海を後にし,工事現場へ向かって行った。

 

 

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