〜 砦・屋上 〜

 

ドラゴンになったリーダーは正男に向けて、炎を吐き出した。

正男は向こうから吐いて来た炎を高らかに飛び上がり、

リーダーに向けてキックを打ち出す。

 

 

ズガァッ!!

 

 

正男のキックが、リーダーの右目に直撃した。

 

 

フレイム団のリーダー「ぐわわっ! よくも、俺の右目を・・」

 

 

リーダーは片手で負傷した目を押さえながら、地面に着いた。

苦痛が酷かったのか跪いた。 また、竜の姿から元の人間の姿へ戻り始めた。

 

 

正男「お前の違った力に大関心だぜ。 こりゃあ、この世界の人々は目が

飛び出すぐらいに驚くだろう。 だが、お前の力に屈するわけにはいかない!」

 

 

山下「大人しく降伏しろ! お前の訳の分からない過激活動に、

治安の方から血が騒いでいるからな!」

 

 

フレイム団のリーダー「ククク・・、確かに理解出来んな。 俺もだよ。」

 

 

正男・久島・山下「・・・!?」

 

 

フレイム団のリーダー「そう、俺はこうはしたくはなかった。 ペットモンの暴走や

保護と称した妨害・・、これ等は全て表向きの活動に過ぎん。

何故なら、俺達はペットモンの過激保護団体では無いからだ。」

 

 

正男「じゅあ、一体何なんだ?」

 

 

フレイム団のリーダー「俺達は別世界から来たのだ。

別世界のあらゆる国を制圧する為にはさらなる力を必要としてな、

ここの世界に来て力になる物を探し求めていたのだ。

だが、こうしていると、怪しまれる懸念があった。 

だから、保護団体と称したのだ。」

 

 

正男「別世界だと・・!?」

 

 

山下「そんな言い訳が通用すると思うか? 

直ぐにコイツを連行するしかなさそうだ。」

 

 

スペール「おっと!」

 

 

マリネ「そうはいかないわ!」

 

 

山下がリーダーに近づこうとすると、屋上の下から

スペールとマリネが飛び出し行く手を阻まれた。

 

 

久島「あっ おにぎりを飛ばす奴! お星様になったんじゃないのか?」

 

 

スペール「うるせぇ!」

 

 

マリネ「貴方の思う通りにはさせないわ!」

 

 

そう言うと、大量の黒い手が正男達を囲む。

 

 

正男「俺達の邪魔をさせる気だな!」

 

 

正男達は襲い掛かる大量の黒い手と戦い始める。

それと相手にしている間、スペールとマリネはリーダーを立たせた。

 

 

黒い手のパターンを掴み、大量であっても何とか倒す事が出来たが、

既にリーダー等3人は、宙に浮かんでいた。

 

 

正男「くそっ!」

 

 

フレイム団のリーダー「正男、見事俺を追い詰めさせた事を褒めてやろう。

俺がこの世界を去る前に、俺の名前だけ言っておく。

俺の名は・・、ゼロスだ!」

 

 

そう言うと、黒い光が放った。 その光が消えると、そこにリーダー達の姿は無かった。

 

 

正男「・・・・。」

 

 

リーダーとの戦いを終えた正男は、ただ屋上で立ち尽くすだけだった。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

あれから数日後・・

 

 

 

 

 

 

〜 ブロック地帯 〜

 

巨大なキノコの上で仰向けになってのんびりしている正男がいた。

その横には山下が座っている。

 

 

山下「俺達が退治したペットモンは皆、正気を取り戻したみたいだ。」

 

 

正男「あぁ、それは良かったみたいだね。

クリスのピカチーも元の姿に戻って、元気にしているみだいたよ。」

 

 

山下「そっちも良かったな。」

 

 

正男「これで世界は平和になったもんだ。」

 

 

山下「あぁ・・。 と言いたいところだけど、そうは思わないね。

あのリーダーが自分の名前を言ってきたんだ。

もしかしたら、また来るかもしれない気がするんだ。」

 

 

正男「簡単だ。 返り討ちを合わせればいい」

 

 

山下「・・お前らしいな。」

 

 

浩二「兄さん、お弁当持ってきたよー!」

 

 

巨大なキノコから離れたブロックの足場から、お弁当を持ってきた浩二が手を振っていた。

その横にはザトシとクリス、久島が立っていた。

 

 

正男「それにしても、休日なのに何故、俺のとこに来たんだ?」

 

 

山下「余りにも暇すぎた。 だから、ここに来た。」

 

 

正男「そうか・・。 そろそろ、キノコから降りるか。

皆が待っている。」

 

 

二人はキノコから飛び降り、浩二達の方へ歩み寄った。

 

 

 

 

 

 

ペットモンの暴走事件の発端は、

ペットモンの保護を称する過激団体、フレイム団の仕業であった。 

彼等はフレイム団の仮のアジトに設けられていた

特殊なアンテナから、ペットモンの脳神経に悪影響を起こさせる超音波を放っていたのだ。

超音波に受けたペットモン達は暴走という本能に目覚め、各地で暴れたのである。

 

 

正男や事件に関わる者達の活躍により、ペットモンの暴走を抑え、

フレイム団のアジトにも踏み込んだ。

 

 

フレイム団の正体は別世界から来た人達だった。

世界の調査を世間から覆い隠す為に、過激保護団体として姿を変えたものである。

 

 

メンバーがこの世界に去った事で、事件は終結へ向かったのである。

 

 

ただ、別世界から来た人だと言うのは判明したものの、

彼等の素性は未だに明かされていないままだ。

 

 

伏線を残したまま終わるとなれば、再び、

彼等による仕業が再び起こりえるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

THE SUPER MASAO   

 

THE END

 

 

 

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