~ 商店街 ~
突如、人間の姿にそっくりの怪物に襲われた少年であったが、光線を放つ能力で退けた。
だが怪物は一体だけではなく駅前に続く道路に来ても、
公園で襲われたものと似たような怪物が所々にいた。
彼等は何処から来たのだろうか一瞬考えていたが、その暇は無い。
少年は襲い掛かって来る怪物を能力で打倒しながら商店街を進んで行く。
しかし、彼がその能力を持ってしても何度も使えば体力は消耗するし、
次の能力が使えるまで一瞬の隙が生じるなど欠点がある。
そうなれば、他の攻撃手段が必要になる。
きっと、この街にも身近な物が武器になる筈だ。
そう思った少年は手始めに商店街に立ち寄ったのだ。
商店街は閑散であっても、シャッターが閉まっていない幾つかの店があった。
しかし、怪物のお陰で店員は逃げてしまったようだ。
少年はしばらく商店街の中を進んでいたが、ここである物を目にした為、立ち止まる。
工具や用具を扱う専門店であった。
店の中に入る少年。 そこでは金槌、ノコギリ、スコップなど物作りに最適な道具が商品として取り揃えていた。
小さなホームセンターみたいなものである。
そこで少年は目にしたある物を手に取った。 スコップであった。
スコップには 掘る、叩く、突く といった事が出来る。
ハンマーもあったが、少年にとってはスコップの方が良いと思っていた。
彼は学校生活でも野外活動でスコップを多用していたからだ。
これなら近距離戦など打撃武器として使えるだろう。
そう思った少年は店内のカウンターに"スコップを購入しました"というメモと代金を置き、
使い慣れたスコップを持って店を飛び出した。
少年はスコップを持って、何処へ向かうのだろうか・・・?