ストーリー

~ 市役所前 ~

少年が辿り着いたのは市役所だった。

危険を冒してまで此処に来たのは、市長を初めとした職員や地元の住民達の安否を確かめ行く為であった。
少年は商店街で戦っていた頃、町内放送で避難を呼びかけていたのを耳にした。

少年は当初、街の外へ脱出しようと考えた。
だが突如現れた怪物のような何かが徘徊する状況で避難先の市役所は安全なのだろうか…?
警察や国家自衛軍が駆けつけてくるまで、戦う術を持った自分が守衛する事で生存率を上げれるかもしれない。

危ない選択だが、軽度の知的障害を持つ少年にも守りたいという意思が芽生え、それを突き動かしたのである。

彼が目にしたのは荒れた市役所の玄関。
不安を感じたが、僅かな望みを掛け、スコップを握り市役所の中へ入って行く。