街の電力の回復に向けて警官隊と共に車で発電所へ向かう少年。
「ご存知だと思うが、発電所は経験を積んだ職員でも細心の注意を払っている。
一般人の君にとって危険な領域だ。 君と一緒に行くのは俺がその手順を知っている。
俺は暇な時に設備の運転を任されていた事があったんだ。
君は警察が副業が出来るのは知っているだろ。 まさか、災害で大役を担うとはな…。
これで俺と君は一役、有名人だ」
自分の経歴と同行する理由を語る警官隊。
正男がいる世界では警察が副業を行う事を許容している。
本来の業務に支障が起きない範囲での事だが…。
そんな彼の経験が街の復旧に命を掛けて戦う事になるとは思ってはいなかった。
「さぁ着いたぞ、ここが発電所だ」
現地に到着し、降り立つ少年と警官隊。
目の前には発電設備がずらりと並べられた巨大な建物が立つ。
此処に来るまでは街の建造物は下水処理場を除いて停電だった。
だが、発電所は何事なく稼働している。
敷地内に入ると、敵が徘徊していた。
まるで自分達の活動を阻害しているかのように…
「青くバチバチと発光しているものがあるだろう? あれは電流だ。
当然だけど指先に触れても一たまりもないから気を付けてくれよ」