ストーリー

炎で包まれた森林を抜け出すと、一本の道路に辿り着く。
道路のアスファルトに黒済んだような足跡が転々と続いていた。
向こうを見ると、壊れた門が見える。
少年は駆け寄り、門の支柱に掛けられた看板を発見。

看板には
鶴来山湖ダムと記されていた。
鶴来山湖とは
貯水用の為に堰き止められた事で出来た湖で面積は約15㎞2も及ぶ。

門の先から爆音が響く。
ダムで一体何が起きている…?
まさか奴がいるのか?
何だか不味くなってきた…。

少年は迷わずダム施設内に入って行く。
最後の戦いは目前に迫っている。




* * * * * * * * * * * * * * * * 


~ 鶴来山市から離れた場所 ~

ところ代わって鶴来山市から離れたところの上空にて…。
数十機のヘリが鶴来山市の方角に向けて飛行している。
ヘリの機体には警察や自衛軍のマークが記された。


「現地まで後どの位だ!?」

「後10分で到着します」

「出来るだけ早くしろ!」


操縦士に到着時間を尋ねる男の名は

ヒレッジニュータウンで起きた事件の当事者の一人だ。


(発電所の機能が回復したとは言え、通報が遅れた以上、被害が相当なものだろう…)


市役所からの通報で知った守達は被害を最小限に止めるべく現地へ向かっている。
敵の襲撃で街の通信機能が一時不能になった事で通報が遅れてしまった。
その間に街の被害が広がっている筈だ。
守は焦燥感に包まれながら前方を見詰めている。


「守さん…、役場から聞きましたが、
未成年の少年が窮地を救ったとか不思議な事を言うんですよ。
本当なんですかね…?」

「無駄話はするな…、任務に集中しろ」

「あっ はい…」

(ヒレッジニュータウンで後味の悪い事になってしまった。 
俺はまた悲劇を繰り返すのを見なければいけないのか…?)