~ 遺跡最深部 ~
正男「本当に迷路みたいなとこだった・・。 お次はこんなんか?」
彼が見たものは,まるで地底にぽっかりと空いた広い空間であり,
地面から天井まで繋ぐ多くの柱に足場を掛けている。
まるで古代の建造物とも言えるが,その構造が複雑で,迷宮よりも難易度が増している。
ピーピー (通信機が鳴る)
その着信音に気づき,直ぐに通信機を取り出す正男。
そこに出る声元は治安部隊のリーダーである。
治安部隊のリーダーの声「俺だ,治安部隊のリーダー。 こちらはどうだ?」
正男「あぁ,もうかなり奥へ行ってる。」
治安部隊のリーダーの声「そうか・・,搭乗員からの伝言だ。
宇宙には酸素は無いのは知っているだろ。」
正男「あぁ知っているさ。 ・・それ聞くと,不安になってくるじゃねーか。」
治安部隊のリーダーの声「まぁまぁ落ち着け。 浮遊都市は魔法技術によって
酸素が包み込まれている。 それに地球と相互に繋ぐ衛星機能も備えているから,
宇宙に辿り着いてもお前が持ってる通信機は使えるぞ。」
正男「そりゃあ良かった。 宇宙に着いたらガラクタになるかと思ったぜ・・」
治安部隊のリーダーの声「(警察が愛情を込めて作った高性能な通信機に何て事を・・。)
伝言はここで終わる。 ・・何とか行けたらいいが」
正男「俺もそう思っている。んじゃあ切るぜ」
ピッ (通信機を切る)
正男「ここにまたボスが出なきゃいいが・・」
そういう展開にして欲しいと思いながら再び歩き出す正男であった。
彼には分からないが,ここを抜けると転送装置へと辿り着く。
しかし,そこでまたアイツと戦う事になる。 つまり,彼が思う展開が裏切る形となる。