狂人「ギャアアアアアアアア!!目がいったあああぁぁぁぁ

 

どうやら正男のパンチ攻撃で左目を潰したらしい。

 

狂人「このクサレ赤野朗がぁぁぁぁぁ!(火炎放射」

 

凄い勢いで直進放射する。だが隙があったのか,横へと避けた正男。

 

正男「喰らえっ!! 正男キック」

 

ドガァッ!! (顎を打たれる)

 

狂人「うおおぉぉぉぉぉぉ!!

 

狂人の顔が上の方へ向き,ホースの方向もそれに合わせて向いた。

その際に放射した炎が天井に反射してしまい・・・

 

狂人「ぐわああああああああああぁぁぁぁぁ!!!(体全体が燃える」

 

そしてガスボンベに異常発生。

 

ドガァーーーーーーーーーン

 

狂人はガスボンベの爆発により,逝ってしまった。

 

正男「危ねぇ,危ねぇ。」

 

幸い正男は爆発前に急いで壁際へと隠れたため無事だった。

 

正男「こいつさえ倒せば,後は警察に任せても良いだろう。」

 

そう言った正男は直ぐこの研究室を後にした。

 

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〜通路・玄関のホールに近い所〜

 

正男「おっ,もう突入した様だな。」

 

狂人と戦っている間に,治安部隊が突入していた様だ。

そこに治安部隊のリーダーがおり,正男を見つけると,すぐに近くまで駆け込んだ。

 

治安部隊のリーダー「おぉ,無事だったか?」

 

正男「まぁな。 これでこの街の暴動は終わった様だな。」

 

彼の言うとおり,この街の暴動は短時間で沈静化した。

 

治安部隊のリーダー「しかし,まだ残っている者がいるかもしれない。

それも徹底しないといけないからな・・」

 

その時・・

 

ピピピピピ・・・

 

会話の最中に通信機が鳴り出した。

 

正男「んっ 俺か・・?」

 

治安部隊のリーダー「いやっ 違う。 こっちの方だ。(通信機を取り出す)

はいもしもし・・・・・はい・・・・・はい,了解しました。(通信機を切る」

 

正男「どうした・・。」

 

治安部隊のリーダー「搭乗員(墜落した戦闘機)の意識が戻った様だ。俺は今すぐ病院へ向かう。」

 

正男「事情聴取だな。」

 

治安部隊のリーダー「それと正男。協力してくれた御礼だ。

特別に聴取に参加させてやる。」

 

正男「おぉ,それはいいね。 じゃあそこへ行かせてもらうぜ。」

 

正男は治安部隊のリーダーが行く病院へと付いて行く事になった。

 

入り口に出た際,正男ですら気づかない事があった。

テクロノジー・ビルディング付近の上空に黒いヘリが飛行している事を・・・

 

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〜 パトカーの中 〜

 

正男「言い忘れていた事がある。武装集団の奴等の名前が判明した。」

 

治安部隊のリーダー「聞き出したのか?じゃあ行ってくれ」

 

正男「犯罪組織ZECTとな・・。」

 

治安部隊のリーダー「何の略なんだ・・。」

 

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〜 街から5km離れた場所 〜

 

レックス「やってらんねー事,してくれたな・・・赤帽子の野朗が・・。」

 

レックスは通信機を取り出し,誰かと会話する。

 

レックス「報告する。 赤帽子の野朗に台無しにされた。」

 

通信機からの声「全て俺の目で確認した。」

 

レックス「もう少し戦力を増やせば良かったものだ。

これで暴動というカモフラージュは一瞬で終わった。」

 

通信機からの声「フン,そんなものはほんの一部に過ぎん。

レックス,暴動の指揮ご苦労だったな。」

 

レックス「それに,アイツの暗殺はどうする?」

 

通信機からの声「あぁ,暴動の他にそういう指令もあったな。ついでの事だ。 ・・行ってくれ。」

 

レックス「Ok (通信機を切る」

 

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〜 街の病院・病室 〜

 

ガラガラガラ・・ (扉を引く音)

 

正男「ここが搭乗員の部屋か。」

 

部屋の中には一つのベッドが置いてあり,そこに搭乗員が
落ち着いた雰囲気で窓の方を眺めていた。

彼等が入ってくるのを気が付くと,そちらの方へ向いた。

 

治安部隊のリーダー「ようやくお目覚めかい?」

 

搭乗員「・・・・。」

 

治安部隊のリーダー「怖くはないさ。ただ君の話を聞くだけだ。

それでも俺の言葉信用出来ないのかい?」

 

正男「そう言っても,彼が口を出すのかねぇ・・」

 

苦んだ表情でそう言った。

 

治安部隊のリーダー「確かにそうだが・・。そうでないと,こっちも困るからな・・」

 

搭乗員「そうですよね・・,黙っては意味ないですからね。」

 

正男「あっ喋った。」

 

搭乗員「僕を助けてくれて有難うございます。

でも・・・,僕のせいでここが・・・」

 

正男「What・・。 どういう事だ?」

 

搭乗員「僕の話を信じてくれるでしょうか?」

 

治安部隊のリーダー「あぁ,もちろんさ。」

 

正男「おどぎ話の様なものでも信じてやる。」

 

治安部隊のリーダーは”偉そうに言ってるな”と

少し気に食わない表情で正男を見つめた。

 

搭乗員「じゃあ全てを話させてもらいます。 まず自分の出身ですが,

実は僕,この地球に住んでる人間ではないんです。」

 

治安部隊のリーダー「そう来ると思った・・。

 

正男「そう来ると思った・・・?」

 

治安部隊のリーダー「あぁそれはな・・ 彼が乗ってる戦闘機を調べてみたんだよ。

その結果,技術的に不明確な部分が多いし,技術開発ビルの社員だって分からない。」

 

正男「まさに”宇宙人が作ったのか”と思ったんだな。」

 

治安部隊のリーダー「あぁ・・ 」

 

搭乗員「確かに貴方達には分からないとこもあります。

それは,技術の他に”魔法”というものが組み込まれています。」

 

正男「そういう事か・・。 まぁ地球上に魔法だけでなく幻術や妖術なんやらも存在するからな。」

 

治安部隊のリーダー「(それを扱っている警察官がどこかでいた様な・・)」

 

搭乗員「じゃあ話を続けます・・。」

 

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回想,今から2日前・・

 

 

僕の名前はAS。 僕が住んでいる場所は宇宙に浮かぶ

スターフロートシティという浮遊都市であり.愛称は『星園の国』として親しんでいます。

僕たちは地球を眺めるため,月の側まで近づきました。 ・・しかし

 

〜 スターフロートシティ・都市内管理室 〜

 

AS「もうそろそろ着くらしいな・・(モニターの確認」

 

大型のモニターで進行状況を確認していた。 浮遊都市の位置は既に月の側まで辿り着いていた。

 

因みに彼は若きながらの警護官。 この都市を治めている女王の警護を勤めていた事が何度かある。

それ以外は浮遊都市の進行管理を行っている・・。

 

”問題無し”だなと安心した表情でコーヒー(熱い)をゆっくりと飲んでいた。

 

その時だった・・。

 

ビービービー!! (警告音)

 

AS「うわっアチィーーーッ

 

落ち着いた表情が一変した事で,コーヒーが彼の膝元へこぼしてしまった。

 

彼はコーヒーの熱さに耐えながらも,都市内の監視モニターを確認した。

 

AS「一体何が起こったんだ!?」

 

見ると.小さな広場のところで不審者が立っており,その姿は黒服を身にまとっている。

この都市の者でないと確信した彼であるが・・。 その最中にまた警告音が鳴り出す。

ASは再び,モニターを見ると・・・

 

AS「嘘だろ・・。」

 

そこで黒服の男の周りに,歪みが発生。

そこに暴動事件に登場した兵士や生物兵器が次々と出てきたのだ。

 

AS「あそこから来たって言うのか!?」

 

どこから来たのかすぐに思いだし始めた。 しかし,この時で50体を超えた。

 

AS「これはマズイ!一刻も早く民間人を宇宙外へ非難させないと」

 

ASは非常事態として,民間人を都市外へ避難する様,仲間に伝えた。

そして警護官であるASは,女王の保護のために城へ向かった。

 

〜 城内・王座 〜

 

王座では立派な絨毯,窓には美しいステンドガラスと,とても高級感の溢れる部屋である。

その王座の真ん中に設置してある椅子に,雑巾で磨いている女性がいた。

その人がこの都市を治める女王である。

 

女王「フゥ・・ (拭き終わる) やっと終わりましたね・・。

5年以上もこの椅子に座ってますし,いつまでもピカピカだったらいいですね。」

 

拭き終わった時の達成感を漂う女王。

 

AS「大変です。女王様あぁぁぁ!」

 

ASが慌てた表情で王座へと入り込む。

 

女王「いきなり,何ですか!?(驚く) あらら・・・,コーヒーの痕が付く程慌てて・・」

 

AS「それはいいとして,大変なんです。

この都市に存在しない不審者が無数に現れてきまして・・」

 

ドガァーーーーン!!

 

向こうの街の建物で爆発音が鳴った。どうやらバズーカの砲弾が放っていた様だ。

その光景を窓で見ていた二人。

 

女王「ちょっと,まるで侵略者じゃない。 戦わなければ・・」

 

AS「貴方では危険なんです。 もしもの事があったら・・」

 

”もしもの事を考えると・・”と思う女王。 ・・そして

 

女王「そうね・・。 大変な事になるわ。」

 

AS「とりあえず,ヘリポートへ」

 

ASはすぐさま女王を専用のヘリポートへと誘導する。

 

〜 専用ヘリポート 〜

 

二人は脱出用の戦闘機に乗り込む。

 

AS「シートベルトは付けて下さいね・・。」

 

女王「えぇ・・(後部座席に座り込む」

 

AS「じゃあ行きますよ。」

 

ASが戦闘機を発進。 地面から上昇してから10秒立った時だった。

 

ドオォーーン

 

戦闘機のハッチの上に一人の男性が着地する。その衝撃でハッチにヒビが入った。

その一人の男性とは黒服を身にまとった不審者。

 

二人「うわあぁ(キャアア)」

 

ASはその男性を振り落とそうと,戦闘機を揺らしたが,

その男性は揺動には全く動じず,口が微笑んでいる。

 

そして,右手の拳を後部座席付近のハッチに叩き込む。

 

バリィーーーン

 

ハッチのガラスが割れた後,男は左手で女王を掴む。

 

女王「きゃあっ,止めて!」

 

女王を掴んだまま,戦闘機から降りる男性。

 

男性「フン!(女王を離す)」

 

女王「あぁぁっ・・ (倒れる」

 

AS「化け物め!!」

 

戦闘機で男性に目掛けて突進しようとするが・・

 

ガシッ

 

AS「えっ!!」

 

男性は戦闘機を素手で止められた。

 

男性「相手が悪かった様だな。 元気でいてくれww (戦闘機を投げる」

 

AS「うわあああああああああああ!!!!!」

 

ASが乗る戦闘機は都市外へ放り投げられた。

 

これにより操作不良を起こし,地球へと墜落した。

その墜落地点がこの街である。

 

 

回想終了・・

 

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治安部隊のリーダー「そんな事があったのかよ・・。

つまりそいつ等がここで暴れている武装集団と同じだと・・」

 

AS「そうなんです。」

 

正男「それだったら,やれるな。 何せ,雑魚ばっかりだったから。」

 

AS「本当ですか? ・・ならばお願いします。その不審者の行動を止めて下さい。」

 

正男「言われなくても分かっている。お前はここで休んでくれ,

軽い怪我であっても,もし後遺症が残ったら大変だからな。」

 

AS「有難うございます。・・それとこれ」

 

ASは正男に転送用装置と地図,都市の構造図を渡した。

 

AS「ここから10km離れているところに遺跡があります。

その中に転送する場所があります。」

 

正男「(一度,地球へ降り立った事があるんだろうか・・・?)

分かった。 宇宙にいる奴等も俺が蹴散らしてやる。」

 

治安部隊のリーダー「俺はそこまで挑める戦力じゃないから退いておく。

正男,頑張れよ。 ・・ここからが本当の戦いになるかもしれない。」

 

正男「おぉ,生きて帰ってやるぜ。」

 

正男は病室から出た。

 

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〜 病院・駐車場 〜

 

正男「あっ,俺の車がこんなところに」

 

治安部隊B「俺が特別にここへ移動してやったんだよ。

あの時の御礼だ。」

 

正男「ありがとう。 これは助かるぜ」

 

車に乗り込んだ正男は車を動かし,駐車場から出た。 ASの言う遺跡へ向かって…

 

だが,その様子を上空に飛んでいる黒いヘリが見ていた。

 

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〜 病院近くの建物の屋上 〜

 

ピピピ・・・

 

レックス「んっ(通信機を取り出す) ・・何だ?」

 

通信機からの声「暗殺は中止だ。 どうやら,遺跡の方へ向かっている。

レックスは急いで先回りをしろ。」

 

レックス「おいおい・・,せっかく暗殺の準備まで整ったのに・・,

分かった。そいつを始末する。」

 

ピッ・・ (通信機を切る)

 

レックス「赤帽子さんよ,あの場所がお前の墓場になるぜ」

 

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