ゼイター「これでも喰らえ!?」
ヘリに両翼に装備していたミサイルが発射した。
1度発射されても,装着部分でまた出現する恐ろしい仕組みだ。
正男「やってみるか・・・」
正男は高くジャンプをし,ミサイルの上を2度も飛び移った。
ゼイター「なっ・・・」
正男「終わりだ! フレイサンダー」
バーーーーン!!
ヘリのコックピットに当たった。
ズガァーーーーン
ヘリはそのまま炎上しながら,下の階層へ墜落し爆発した。
その墜落の瞬間を最後まで見逃さなかった正男。
正男「奴は一体,何のためにこんな事をするんだ・・。」
* * * * * * * * * * * * * * * *
〜 スターフロートシティ(城から200m離れたところ) 〜
都市の警備隊によって敵は全滅した頃,女王はここで
彼が来るのを待っていた。
キロル女王「あっ・・ あの方」
彼女の目先は,城から出てきてこちらへ向かってくる正男の姿であった。
やがて彼女のとこまで近づいた。
キロル女王「あの男は・・?」
正男「俺が倒した。 浮遊装置も無事だ。」
それを聞いたキロル女王は安堵の表情で落ち着いた。
キロル女王「始めは絶望的でしたが,貴方が来てくれたお陰で
平和が戻りました。 ・・・本当に奇跡的です。」
正男「安心して暮らせるな。 ・・さて俺は地球へ戻る。」
キロル女王「あの・・・ 御礼だけでも。」
正男「いやいや、御礼なんていらんよ。何せ
俺は戦わなければならない事をしただけさ,放っておけば大変な事になってたし・・」
キロル女王「そうですか・・,ではお気をつけて。」
正男「最後に名前だけは言っておこう,俺の名は正男だ。じゃあな」
正男は搭乗員ASがもらった装置を押し,光に包み込まれてやがて消えて行った。
〜 ニュータウン・街の中心 〜
時刻は午後6時頃・・ 山の天辺に朝日が差し出してきた。
街では暴動によりすっかり変わってしまったものの,
治安部隊などの警察機関の活躍により沈静化した。
治安部隊のリーダー「おっ・・ あれは」
向こうから,正男が乗る赤い車がやって来た。
キィィー (停車)
正男「いろいろ見回ったけど敵の姿がいないな。(車から降りる)」
治安部隊のリーダー「あぁそうだ。後は俺達が完全に片付いたからな・・」
正男「んで武装兵とか逮捕出来たか・・?」
治安部隊のリーダー「それなんだが・・・
戦っている最中に,突然 奴等が呻き声を
上げて溶け出したんだ・・。
その後,消滅。 兵器類は爆発で,ガラクタになった。」
正男「あぁ・・・・」
余りにもグロデスクぶりな事を聞き,呆然とした。
正男「アイツ(ゼイター)を倒したらからなのか・・・。」
治安部隊のリーダー「まぁ事態は収束したんだし気にするな。全滅した事は全滅したし。」
正男「そうだな。・・・ところで搭乗員(AS)はどうしたんだ? 」
治安部隊のリーダー「あぁまだ病院の中にいるんじゃ・・・」
AS「僕ならここに入ますよ。」
治安部隊のリーダーは後ろを振り向くと,そこに彼が立っていたのだ。
どうやら元気を取り戻した様である。
正男「気づかなかったな・・。 嬉しい知らせだ。あの都市を救ってやった!」
AS「えっ本当ですか!? ありがとうございます。」
正男「いやいや・・(少々照れる」
AS「では僕は復興作業に取り組むために故郷へ帰ります・・。」
正男「そうか,元気でな。」
ASはポケットから転送装置を取り出し,スイッチを押した後,
光に包み込まれてその場で消えてしまった。
正男「・・・・・・。」
『その場からあの都市へワープ出来るのかよ』という表情で
少々げっそりしてしまった正男だったが,すぐに表情を入れ替えた。
正男「じゃあ俺はもう帰るからな。 浩二はどんな顔で待っているか分からないからな・・。」
治安部隊のリーダー「おぉそうか。 ありがとな正男。」
正男「ww」
正男は再度車に乗り込み,この街を後にした。
このニュータウンの暴動は氷山の一角に過ぎなかった。
もし事が変わっていたり,正男がこの街に来ていなかったら,
地球や宇宙に浮かぶ都市は悲惨な状況になっていたかもしれない。
これで二つの都市で起きた事件は正男や警察機関の活躍により
全ては収束した上,犯罪組織ZECTもゼイターを倒した事で全滅した。
しかし,今回起こした犯罪組織は一部に過ぎず,
首謀者であるゼイターも只者ではない存在である。
そのため,またもどこかで事件を起こす可能性は有り得るかもしれない・・
RED ZONE THE END