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~ 施設・屋上 ~
屋上で敵のボス,ダークゼイターとの戦闘が始まった。
奴の武器は斧だが戦斧では無く,素人でも持てそうな手軽な物だった。
五十朗はまず銃で応戦するが,ゼイターは銃弾を斧で軽く弾き飛ばす。
由美もそれに続いて刀で切り掛かろうとするが,ゼイターは斧の刃で受け止められる。
由美は刀で押さえながら相手を怯ませようとするがビクともせず,逆にゼイターに押され,
さらには蹴りを食らってしまう。
やはりZECTのリーダー,ダークゼイターはフジヤマ以上に手強い。
だが,二人は諦めない。
相手の隙を見つける等で反撃を行い,徐々に相手を追い詰めていく。
…そして
由美「てやぁっ!」
ゼイター「ぐおっ!」
由美の刀による強烈な叩き割りで,奴の斧を粉々にしたのである。
ゼイター「はぁ…,ホームセンターで買った斧を強力な武器へ改造したんだが,流石に壊れるか」
五十朗「もうおしまいだ! 大人しく手を上げた方が賢明だぞ」
由美「五十朗! あんな奴はサーチクナイの餌食にしちまった方がいいさ」
五十朗「ちょっと待ておい!」
五十朗は制止するが時既に遅し,由美はゼイターに向けて大量のサーチクナイを投げ飛ばした。
由美はゼイターの非道な行いに,一生牢にぶち込むだけでは気が済まなかったらしい。
物凄い速さで投げ飛ばしたサーチクナイ。 それを見たゼイターは一瞬の内に高く飛び上がる。
ゼイター「これ以上は付き合い切れないな」
空中に舞いながらそう言うと,手の平から黒く燃え上がる球体を現し,それを屋上に投げ落とす。
球体が着弾し爆発,同時にそこから黒い火が大量の噴き上がった。
五十朗「くそっ! 黒い火の雨だ。 離れろ」
由美「うわあー!」
大量の黒い火が一定の高さまで上がった後,雨の様に降り注ぎ,屋上の大部分が火災に見舞われた。
五十朗「くそっ! 煙で奴の姿が見えない」
由美「私の技でこの火と煙を吹き飛ばしたる!」
由美はトルネードスラッシュで刀から竜巻を発生させ,
屋上の火と煙を吹き飛ばした。
五十朗「煙が無くなったとは言え,奴の姿がいない?」
由美「アイツはトカゲの尻尾をまいて逃げたんだろ」
「 空を見な 」
その声はゼイター!? それを聞いた二人は空を見上げた。
見ると,空の上に軍事衛星が飛んでいた。
五十朗「まさか…」
ゼイター「その通りだ」
ゼイターは五十朗達を自身の技で怯ませている間,
直ぐに軍事衛星に乗り込んでいたのだ。
ゼイターは本気だ。 軍事衛星を使って,五十朗達に向けて総攻撃をけし掛けようとしている。
ゼイター「確実にお前らを消し飛ばしてやる!」
由美「五十朗,どうする?」
五十朗「こうなった以上,奴とは最後まで付き合うしかないな。 こうなった以上は… な」