ゼイター「ここまで追い詰めるとは・・,信じられんな。

ならいい,ここで終わらせてやる!!」

 

 

ゼイターが乗る軍事衛星の下部のレーザー砲が光り始めた。

これは正に発射する準備とも言える光景である。

 

 

五十朗「まずい,ここを破壊する気だ!」

 

 

由美「嫌だ! こんな所で死にたくないけん」

 

 

ゼイター「フハハハ!! あの世で元気にいてくれww」

 

 

ゼイターがレーザーを発射しようとしたその時,

ビルの下から黒いヘリが飛んで来た。

 

 

五十朗「何だあのヘリは・・?」

 

 

ゼイター「・・・おっ 俺のヘリじゃねーか!!

誰が操作しているんだ。」

 

 

急いで衛星をヘリの方向へ向けようとしたが・・

 

 

ブシューーーーー!!

 

 

黒いヘリに搭載されていた

ミサイルを衛星に向けて発射した。

 

 

ゼイター「くそっ! これで2回目か・・」

 

 

ドガァーーーーン!!

 

 

ゼイターが乗る軍事衛星はミサイルに当たり,大爆発を起こした。

 

 

五十朗「あぁぁ・・ 助かったぜ。」

 

 

撃ち終わった黒いヘリは屋上のヘリポートに移動し,そのまま下降して着地をした。

着地を終えると,ヘリのドアが開き,其処からサングラスと緑の服を着た青年が降りてきた。

 

 

緑の服を着た青年「良かった・・ 何とか間に合ったみたいだね。」

 

 

五十朗「敵じゃないようだな・・,まぁ有難な。それに誰だ・・アンタは?」

 

 

緑の服を着た青年「僕は浩二,ゼイターという男を止めるためにここに来たんだ。」

 

 

五十朗「サングラスを掛けてたから,誰なのか分からなかったぜ。

まさか正男の弟だとはな・・」

 

 

由美「こんな奴が正男の弟・・?」

 

 

浩二(緑の服を着た青年)「・・・・・・。

取り合えずここは用が無くなったみたいだし,そろそろこの島から出よう。」

 

 

五十朗「あぁそうだな,ここは完全に用は無くなった。」

 

 

浩二「君の行きたい所を送って上げるから乗ってね。」

 

 

由美「ありがたい事を言うなー。 じゃあ,あそこへ行って。

和風の家とか一杯ある街へ!」

 

 

浩二「OK!」

 

 

警官二人と浩二は黒いヘリに乗り込んだ。

そして人工島を後にし,そのまま和風の街へと向かった。

 

 


 

 

〜 とある和風の街 〜

 

警官二人は浩二と別れ,ウエモトが待つ市役所の方へ歩いていく。

 

 

由美「あのサングラス,性格とイマイチ合ってないけん。」

 

 

五十朗「アイツなりの斬新なファッションだろ。 ・・とは言え,

サングラスは止めろと言いたいところだ。」

 

 

ようやく市役所に辿り着いた二人。 そこにウエモトが待っていた。

 

 

五十朗「やぁウエモト! 帰ってきたぜ。」

 

 

ウエモト「おいおい君達か? 無事に帰ってくるとは思わなかったぜ。」

 

 

由美「色々ありましたけどね・・。」

 

 

ウエモト「それで,フジヤマという男は見つかったか・・?」

 

 

五十朗「それなんだが・・・」

 

 

五十朗はフジヤマが敵側に付いた事や自爆死した事を

ウエモトに全てを話した。

 

 

ウエモト「そんな・・・。まさかフジヤマが・・。」

 

 

五十朗「俺達の目で見たんだ。 これが事実というもの・・」

 

 

ウエモト「フジヤマは財務の管理や事業の推進をこなしてきた。

俺は仲の良い同僚関係だったが,まさかそんな事を思っていたとは・・・,残念だ。」

 

 

ウエモトは落胆した表情で俯いた。

 

 

ウエモト「うつむいても仕方が無い,俺達はやらなければならない事がある。

被害した観光地の復興と,警備の充実,反対派に納得出来る説明など色々だ。」

 

 

由美「そうですね!」

 

 

五十朗「俺も手伝おうか?」

 

 

ウエモト「いいさ,君達は疲れているかもしれないから,帰ってもいいよ。

ここは俺達だけでやるからさ!」

 

 

五十朗「そうだな,また機会があったら此処に来るよ。 それでは」

 

 

由美「じゃあ私もこれにて失礼します。」

 

 

ウエモトから離れた二人。これから自分達が住む街へ帰ろうとするが・・

 

 

由美「五十朗,アンタはどうやってこの街に来たの?」

 

 

五十朗「電車だよ。電車。 でもさ,時計を見たら深夜の1時だ。

もはや終電ですら乗れない状況だぜ。」

 

 

由美「恵まれていないなぁ・・・,じゃあホテルのとこへ泊まりに行こっか。

アタシ,ホテルの場所知ってるし!」

 

 

そう言うと,由美は五十朗に抱きつく。

 

 

五十朗「わぁ何するんだ?」

 

 

由美「エヘヘ♪ 無縁だったアンタと気にいっちゃったけん。」

 

 

五十朗「やれやれ・・・」

 

 

五十朗は由美の事を色々気になるところがあったが,

今は疲れているので,心の中に仕舞い,そのままホテルへと歩いて行った。

 

 

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敵側について一度お浚いをするが,

今回,犯罪組織ZECTの目的は軍事衛星を奪う事にある。

それを容易に計画を進行出来るよう,それぞれの観光地や工場を襲撃したのである。

これも二人によって,被害拡大を阻止し,首謀者であるゼイターを倒したのだ。

これは浩二によって止めを刺したのである。

 

 

これにてサウスレシア観光地区に置ける暴動事件は終息を向かえた。

しかし,ニュータウン暴動事件よりも広範囲で起きた事で被害が大きいと見られたが,

実力のある警官二人の活躍によって,小規模に抑えられた。

 

 

しかし,ゼイターが言ってたHIT(ハイパーテロリスト)という過激派テロ集団は

この暴動は氷山の一角に過ぎなかった事だ。今何処かで大規模な計画を進んでいるのは間違いない。

 

 

このため,これまでよりも規模の高い暴動や破壊活動が起きる公算は大きい。

 

 

RED ZONE  THE END

 

 

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