~ もう一つの山賊の村 ~
森から抜け出し、村への坂道の前まで来た二人。
リックス「むっ? 殆どの小屋が火事になってる。 何があったんだ?」
村全体を見渡すと、リックスの言及通り、殆どの小屋に火が付いていた。
エリーナ「とにかく、坂を下りてみましょ。」
二人は坂を下り、村の中へ入って行く。
そこで見たものは、山道で見たものと同じ凄惨な山賊の死体であった。
リックス「ひでぇな。 俺達と別の賞金稼ぎがやったとは思えない。」
エリーナ「・・ん?」
気配を感じたエリーナは小屋の方へ振り向いた。
窓の奥に、人らしき姿が映ったが、その者の両目に赤く鋭い眼が光っており、
此方を睨みつけているようだ。
エリーナは細目で様子を見ようとした時・・
バリィーーン!!
窓から人らしき姿の者が飛び出した。
リックス「うぉっ!」
エリーナ「きゃっ!!」
人らしき姿の者の正体は、人間では無く、緑色の人型の怪物だったのである。
エリーナ「近寄らないで!」
エリーナはすぐさま、細剣で人型の怪物の胴体を横真っ二つに切り裂いた。
リックス「大丈夫か?」
エリーナ「えぇ・・、ちょっと驚いただけ。」
リックス「良かった。 ・・でも、これで安心する訳には行かないな。」
二人は周りを見渡すと、周辺にいつの間にか
謎の怪物達が此方へと近づいてきたのである。
エリーナ「一体何なの? この地方に住む魔物では無いわ。」
リックス「俺に聞いても分からねぇ。 とにかく、こいつ等を切り裂いて行くぞ!」