~ 城内 ~
城の内部へと突入したリックスとエリーナ。
嘗て、綺麗なシャンデリアや赤い絨毯など、この城ならではの高級な装飾が装っていた。
しかし、今では、天井や壁、床に臭気の漂う泥に覆われ、街中にいたドロドロの謎の怪物が徘徊している。
栄華に極めていたものが一瞬、無残な形で晒されてしまったのである。
リックス「うわ、ひでぇな。 タダでも、鼻で摘むぐらの酷さだったら入りたくねぇーよ」
エリーナ「その言葉、王家に対する侮辱よ、リックス」
リックス「すまん。」
苦笑いで軽く詫びるリックス。
リックス「なぁ、俺達は一体、どこに進んでいるんだ?
なんかどんどん、下の階層へ向かっているような気がするんだが・・」
エリーナ「確かに、私は一度、この城に訪れた事はあるんだけど、意外と迷うわね」
しばらく、奥へ進んでいくと、通路に大きな穴が発見する。
どうやら、何か衝撃でがっぽりと崩れて出来たものであろう。
リックスが穴を覗くと、直ぐに穴から離れた。
リックス「やばい! アンモニア以上のひでぇ臭さだ!」
エリーナ「うっ、吐き気がするわ・・。 ここは引き返しましょ」
二人が引き返そうと後ろを振り向いたその時、巨漢のドロドロの怪物によって強力な張り手を食らい、
二人はその穴へ突き落とされてしまった。
~ 地下 ~
リックス「ぐおごぉっっ!! ぐえっ」
エリーナ「あがっ ぐあぁがっ・・ あぁぁあー!!!」
穴の底である城の地下は、アンモニアを超える強力な臭気で覆われており、
突き落とされた二人はその臭いで一層苦しめれられる。
エリーナ「あぁぁぁっ! 何でこうなるのよぉぉ!!」
エリーナは鼻を摘みながら嘆く。
リックス「くそおおっ! こうなったら、出口を探すしかねぇ!」
仕方なく、臭いに苦しみながらも、出口を探しに行くのであった。