ここは正男達の世界とは異なる、また一つの世界。

 

 

剣と魔法のファンタジーの世界であり、各地では様々な文化や文明を持つ。

 

 

また、この世界には悪の勢力が存在しており、各地で度々争いが起きている。

( 各地の善の勢力により、争いを沈静させている。 )

 

 

不安定な情勢でありながら、平穏を保ちつつあった。

 

 

( 因みに、CRAZY CRUSHERSに登場する春美(仮名)や、

THESUPERMASAOに登場するゼロスやスペール、マリネはこの世界の出身である。 )

 

 

 

 

 

 

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〜 某地方 〜

 

 

深夜・・

 

 

雲が一つも無く、満月が輝いていた某地方の大空で、一つの歪みが発生した。

それが段々と大きくなり、ついには黒い異空間の穴となって出来上がる。

 

 

その穴から、先端が尖った黒い大型の飛行機が抜け出してきた。

穴から抜けると、飛行機はそのまま前方へと進んでいった。

 

 

湖の上まで行くと、飛行機は進行を停止した。

 

 

空中で止まったままの飛行機は、胴体から何かが動き出した。

下部の板の一部が二つに割れ、排出口が開きだす。

 

 

直後、排出口からガラガラと湖へと放出した。

放出した物は、鉄クズ、使い古した化学薬品、生物の死骸、機械の残骸 等、

どれもおぞましい物ばかりであった。

 

 

湖での放出を終えると、場所を変えて、草原にも放出を行った。

内部にある全ての廃棄物の放棄を終えた時、飛行艇の下部の割れた板が再び閉まる。

 

 

飛行機は旋回して湖から離れて行き、再び、黒い異空間の穴へ入って行った。

 

 

その後、黒い異空間の穴は小さくなり消失、元通りの空へと戻った。

 

 

 

 

 

 

その後、湖の底へ廃棄された残骸が

地方に悲劇を起こす。

 

 

 

 

 

 

RED ZONE FANTASY

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

次の日の朝・・

 

 

〜 どこかの街 〜

 

どこかの大きな街の酒場・・

 

 

普段は大勢の客が酒を飲みながらワイワイと楽しむところであるが、

朝の時間帯である為、閑散している。 それでも、数人の来客者が朝食の為に訪れている。

 

 

数人の来客者の中から、一人の男がいた。

その人は、カウンターの前で座っており、酒場の人から用意された朝食用のサンドイッチを食している。

ただ、今日の寝起きが悪かったようで、ゆっくりとしたペースだ。

 

 

そんな中、外からまた一人の女性来客者が入店する。

女性来客者は酒場の周りを見渡した。 

 

 

彼女の視線が、サンドイッチを食す男性客のところに入ると、すぐ彼の方へ歩み寄った。

 

 

それに気づいた男性は、サンドイッチをモグモグした状態で振り向いた。

女性来客者の顔を見た時、男性はその人は誰か判ったのである。

 

 

男性客「やぁ、エリーナ。」

 

 

エリーナ(女性客)「そんなモグモグとした顔で言わないでよ、リックス君。」

 

 

男性客の名はリックス。 そして、女性客の名はエリーナ

二人とも、戦闘には確かな実力を持つ旅人で、前から付き合いがある。

 

 

リックス「あぁ、悪い悪いww」

 

 

そう言うと、口の中にほうばっていたサンドイッチを

牛乳で流し込んで一気に胃の中へと飲み込んだ。

 

 

リックス「まさかここで会うなんて思ってなかったぜ。」

 

 

エリーナ「私も朝のランチに、此処へ寄ったのよ。」

 

 

リックス「でもさ、態々何でこの街に来たんだ?」

 

 

エリーナ「向こうの山へ向かう為の休息ってところね。」

 

 

リックス「向こうの山? まさか、山賊が屯しているところだぜ。

賞金を稼げる理由とは言え、止めといた方が良いと思うぜ。

その容姿と性格にさww」

 

 

リックスの余計な台詞に、立腹したエリーナはリックスの頬を抓った。

 

 

リックス「イテテ、悪かった。」

 

 

エリーナ「もう、リックス君は調子に乗ると、すぐ気が軽くなるんだから。

ところで、貴方もあの山の事を知ってるのね。」

 

 

リックス「あぁそうだ。 金を得る為に退治しに行くのさ。

何故ってか、それは自分の畑を思いっきり広げたいんだ。

土地代絡みで、ちーっと足りなくなってさ、資金を得る為に今、ここにいる。」

 

 

エリーナ「ふーん。 農民でありながら、中々と理想を描いているのね。

私は小遣い稼ぎってとこかしら。」

 

 

リックス「そうか・・。 おっと、そろそろ時間だ。 二人で小遣い稼ぎに行こうぜ。」

 

 

エリーナ「えぇそうね。」

 

 

二人は酒場を出て、山賊が潜む村があると言われる山へと向かって行った。

 

 

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〜 山賊の村 〜

 

カーッと照りつける日照りの中、二人は森の中をゆっくり進んでいた。

 

 

二人の装備であるが、リックスは剣とゴーグルのみだが、

剣の長さは一般の兵士よりも少し長めで、エリーナは幅の狭い細剣のみである。

 

 

二人は山賊の村を見つけると、直ぐに近くの低木の茂みへと隠れこむ。

リックスは視界を遮る葉を手で音無く退かし、村全体を見渡した。

 

 

リックス「小屋の数を見ると、結構多そうだな。」

 

 

エリーナ「アイツらは、街と街を行き交う道で強奪をしているって聞いてるわ。

旅している人や商人にとっては恐ろしいものだと言われているらしいけど、

私達にとって、アイツらはスライム以下同然ね。」

 

 

リックス「そういう事だ、思いっきりぶっ飛ばそうぜ。」

 

 

そう言った直後、二人は茂みから飛び出し、村の方へ駆け寄った。

 

 

山賊1「むっ 何だアイツら?」

 

 

リックス「おらおらぁ!」

 

 

リックスは剣を抜き取った同時に、片手から黄色い光の様な物が現われ、

それを一つの小屋に向けて放り投げた。

 

 

ドドォーーーン!!

 

 

小屋にぶつけると、黄色い光の様な物は爆発、小屋は木っ端微塵に吹飛び、

一部の木の板が空中に舞った。 さらに吹飛んだ丸太の破片は左へと飛んで行き、

丸太の上で眠っていた山賊のところに直撃した。

 

 

彼が片手から放った物は、ライトボムと言われる爆発系の魔法の一つである。

 

 

山賊2「うわっ これは、やばいぞ! 皆、かかれぇーー!!」

 

 

山賊2の大声で、小屋並にいた他の山賊全員が飛び出してきた。

中には、棍棒を持った山賊が小屋の窓から突き破って出てくる者も。

 

 

リックス「無駄だ! サンダァーー!!」

 

 

指をパチンとならすと、薄黒い雲が発生し、電流が流れると同時に、

雷を放出、下にいた山賊達に直撃した。

 

 

雷に打たれた山賊達「ギエエエェェェェ!!」

 

 

山賊達はビリビリになった状態で、そのまま倒れた。

 

 

リックス「10人程は倒したな。」

 

 

エリーナは山賊達に周囲を囲まれながらも、得意の剣術で応戦し、

周囲にいた山賊達を倒した。

 

 

その後、前方から3人の山賊が襲いかかってきた。

 

 

エリーナは透かさず、前方に細剣を突き出す。 

すると、先端から鋭く尖った衝撃波を放ち出し、3人の山賊を吹き飛ばした。

 

 

エリーナ「腕は鈍ってないようね。」

 

 

エリーナは木製の櫓へと突き進み、柱のとこまで近づくと、

細剣で一気に切り払った。 支えていた全ての柱が切れ、

櫓は近くの小屋に倒れ崩壊、木の藻屑となった。

 

 

 

 

二人の圧倒的な戦力により、山賊の殆どは倒れ、

残った山賊は怯えて逃げて行った。

 

 

リックス「ふぅ〜、こんなもんでいいか。 

これで、人々が安心して街を行き交う事が出来るだろう。」

 

 

エリーナ「リックス、まだあるわ。 さっき、小屋から地図を拾ってみたんだけど、

山賊の村はもう一つあるみたい。」

 

 

リックス「あん? そういや、もう一つあったな。 ・・忘れてたぜ。 」

 

 

二人は壊滅した山賊の村を抜け、再び森の中へと入っていく。

 

 

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〜 山道 〜

 

リックス「ここが普通の森だからと言って、甘く見るなよ。

この辺、人の大きさ程のスズメバチが出るらしいぜ。」

 

 

エリーナ「自慢げに言って・・」

 

 

そう会話を続けていると、道先から何か変な臭いが感じ始める。

 

 

リックス「・・ん、何か臭いな。」

 

 

エリーナ「えっ? ひょっとして、私の事?」

 

 

臭いの元が自分だと思い込んだエリーナはリックスに睨みつける。

 

 

リックス「いやっ 違う。 向こうから変な臭いがするんだ。」

 

 

咄嗟に慌て、釈明した。

 

 

エリーナ「えっ・・」

 

 

二人は直ぐに臭いの元へと向かった。 そこにあったのは、山賊の死体であった。

身体中の至る所に多くの切り傷と、深緑色の泥が付けられていた。

 

 

リックス「気味が悪いな・・。」

 

 

エリーナ「ここの怪物にやられたとは思えないわ。」

 

 

そう言いながらも、死体の横を通り、再びもう一つの村へと進んで行った。

 

 

 

 

 

 

その後、山賊退治であった戦いが、壮絶な戦いへと変貌する。

 

 

 

 

 

 

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