ストーリー

 


~ ショッピングセンター ~

 

店内へ入店する正男。

 

此処はニュータウン唯一の大型スーパーであり,第二の商業施設でもある。

街中に住む殆どの住人達は挙って買物の為にこの店に訪れるであろう。

それに応じる為,店内は倉庫の様に広く,一列に並べられた棚の上には加工食品を含めた食品や日用品等,

多数の生活必需品が詰め込んでいる。 売られている物品は意外にも安い。

 

生活に身近な存在で本来なら賑わう筈であったこの商業施設が,謎の武装集団という無法者共の襲撃を受け,

荷棚は倒され,床面所々に商品が散乱するという店内が荒れ放題になってしまった。

 

損害額が計り知れず,巻き返しを図る事が困難になると思われる。

 

 

そんな状況の中で赤い帽子の男,正男が店内に入り込んだ。

 

 

正男「さてと…,損害賠償は命で払わせて貰おうか」

 

 

彼は早速,店を滅茶苦茶にした罪深き者共に制裁を与えた。

 

 

売り場を通り抜け,従業員用の通路の中を進む正男。

…すると,通路の先からは敵とは違う別の気配を感じ取った。

足を速め,奥へ進んでいくと倉庫に辿り着いた。 

 

きょろきょろしながら,倉庫内を歩き回っていると,気配の正体が判明する。

積まれた段ボール箱の陰で従業員や買い物客が隠れていた。

 

どうやら逃げ遅れて,この場に留まったのであろう。

正男を見た人達は敵と勘違いしたのか震えていた。

 

 

正男「大丈夫だ。 俺はあんな奴等の仲間じゃねぇ」

 

従業員「そうなのか?」

 

正男「あぁ,俺は善良な市民の味方さ」

 

買物客「私達は助かったんだわ!」

 

 

救出に来た事を知った市民達は安堵した。 だが,それをするのはまだ早い。

此処はもう危険であるからだ。 正男は市民達を連れて,この店から出ようとした。

 

 

だが,その時であった。

 

 

ドガガガーーン!!

 

 

天井が突き破り,そこから頑丈な鉄の鎧に包み込んだ大男が降りて来た。

大男の片手には血塗れの鉈を持っていた。

 

 

正男「逃げろ!」

 

 

だが時既に遅く,大男の近くにいた数人の市民が鉈によって振り払われてしまった。

突如現れた大男によって,数人が犠牲になるという悲劇が起きてしまった。

 

 

正男「野郎…,何て事しやがる!」

 

 

残りの市民が倉庫から出て行かせた後,正男はこの凶暴な大男を相手に素手で挑み始めた。