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ストーリー



空洞の中で聳え立つ鉄骨の足場群を飛び越えた正男は、ようやく最深部にまで辿り着く。
そこには線路が何本も敷かれていた。
線路上にはディーゼルエンジン搭載のトロッコがあり、鉱物運搬用の乗物である事が理解出来る。


正男「…何だ、これは?」


彼の視線の先にはコンクリートで固められた人の形をした物体。
それが数十体も其処に建てられていた。
鉱山の内部で奇妙且つ見慣れない光景を映った正男は
その物体に近づいた。


正男「何て事を…」


近くで見た正男は衝撃を受ける。
剥がれた部分から服と思しき布が出ていた。
そこで物体の正体が判明した。


それは何者かの手によってコンクリートで固められた人間の死体である事を…


正男「遅かったか…」


???「そうだよ、遅すぎたのだよ!!」


誰も救えなかった無力さを痛感した彼に対し嘲笑する男がいた。


正男「レェーーックス!!」


線路の高架橋に向けて怒鳴る正男。
橋の上にはレックス・ウィリアムが立っていた。
悲しみを余所に感傷を抱かないこの男、まさに残虐の象徴とも言える。


レックス・ウィリアム「まず最初に死体を使った彫刻のアートをお目に掛れた感想を聞こうか?」


正男「てめぇ…、ますます俺を怒らせるような事を」


レックス・ウィリアム「まぁそうだろうなww 町の未来の為に尽くした結果がこのザマだ。
…ククク、どいつもこいつも能天気で馬鹿で阿保でクソばかりだ。
俺たちがこの町に手を掛けなくてもよ、この町の未来がクソである事に変わりないって事をな!!


正男「それって、どういう事だよ?」


厳しく問い掛けようとした矢先、レックスが指を鳴らすと、岩盤の天井が崩れ出した。
そこから両肩にコンクリートミキサーが装着した巨人が降ってきた。


巨人が着地すると言葉にならない大声を上げながら、片手でコンクリート漬けの死体を薙ぎ払う。
薙ぎ払われた死体は柱や壁に激突し粉砕してしまった。


レックス・ウィリアム「今回は手強いぞぉ! やれるか!?」


正男「んな事言われなくてもやってやる! 来い! ダンプカーもどきめ!」


正男は治安部隊や作業員の仇を討つ為、
コンクリートミキサーが装着した巨人に挑んだ。