ストーリー


正男「油断は出来ないな…、足場の悪い所での戦いは鉱山以来か」


別棟に向かう為、工事中のデッキを渡っている二人。
そこにも警備で廻っている敵の襲撃に見舞われたが、何とか切り抜ける。


守「おいっ 一体何だあれは!?」


途中、何かに気づいた守が空に向けて指を刺した。
その声を聴いた正男は空を見上げると、そこに満月を背に巨大な羽根を生やした巨大な黒い影があった。
その影が工場に向けて飛来する。

月の光で見え辛かった黒い影は凝視出来る距離まで近づいたところで正体は判明する。


正男「ドッ…、ドラゴン?


彼らが見たものは翠色の硬質な皮膚、巨大な羽根、巨大な躯体、ゴーグルを付けたトカゲのような頭。
どこからどう見ても翼竜と呼べるに相応しい存在であった。



守「俺は…、夢を見ているのか?」

正男「そう言い聞かせたいが現実だぜ」


ドラゴンが二人の真上を通過する。


守「しまった! 地上には部隊が」


守は即座に地上で展開する部隊に連絡を取るが時既に遅し…


ゴオオオオオォォォーーーッ!!


「うぎゃああああああ!!!」


熱気を感じさせる轟音。
地上が赤く光るのと同時に一帯を響き渡る悶え苦しむ声。
二人は何が起きたのかデッキの下を見ると、部隊がいたであろう入り口前が炎で包まれていた。
上にはドラゴンが炎を吐き散らしながら部隊を虫けらの如く蹂躙するかのように羽ばたきながら往来していた。

部隊に攻撃を加えた後、ドラゴンはその場を離れ、別棟の壁をぶち破り中に入り込む。


守「…。」


突然の凄惨な事態に言葉を失う守。


正男「守…? 大丈夫か」

守「…正男、仲間の仇を取るぞ」


怒りに満ちた口調で吐くと守は気に掛けてくれる正男を
余所に別棟内部に向けてがむしゃらに走って行った。


正男「おい待て! 冷静になるんだ」


正男は冷静さを失い先に行ってしまった守の後を追いかける。