正男「守っ! 冷静になるんだ! どこにいる!?」
正男ですら予想できなかったドラゴンの襲撃に
下にいた大勢の仲間が失い指揮していた守が心身を取り乱してしまう。
守は仲間達の仇を取ろうと殺気じみた顔でドラゴンを探している筈だ。
精神不安定のままドラゴンの特徴を知らずに挑むのは無謀に等しい。
この先に起こる最悪の出来事が正男の脳裏に駆け巡る。
守を探り続けながら奥へと進む…。
正男「守っ! ここにいたか」
ようやく守を見つけた正男。
だが、守は防御系の能力を展開しドラゴンと対峙している。
守「正男…、追って来たか」
正男「守! 仲間を失った気持ちは分かるがまずは下がれ!
自分を見失ったままではあの凶暴な奴とまともに戦うのは…」
守「正男…、これでリーダーである俺の責務だ! 邪魔しないでくれ」
正男「でも、アンタが致命傷食らったらどうするんだよ」
守「それでも無念を晴らしたい! ぐわぁっ!」
ドラゴンは身体を回り出したかと思うと、巨大なしっぽが勢いよく振り回る。
そのしっぽが守に直撃する。
飛ばされた守は壁に叩きつけられる。
正男「守っ!」
気を失った守に近づこうとするが、ドラゴンは飛び上がり正男の前に着地する。
ドラゴンは険しく睨んだ。
正男を知っており、排除すべき対象として見ているかのように…
正男「くそっ! 守、無事でいてくれよ」