注意:ボス画像が完成していないので、当面の間はボス戦の場所にスターを設置します
無数の罠をくぐり抜け、執拗に襲い来るパープル団構成員やペットモンを退けながら、正男とクリスはついに基地の最深部…、漆黒のドーム状の空間へと辿り着いた。
辺り一面、静寂に包まれたこの場所の中央に悠然と立つ一人の男…、パープル団のリーダー、コガがいた。
どうやら、正男を待っていたようだ。
正男「コガ…」
コガ「…ついに俺の基地にもやって来たか、正男。クリス。
能力の高いペットモンや特殊な訓練で積まれた我が構成員、あらゆる罠で駆使したが及ばなかったようだな…」
低く響く声。自身の野望を阻害する行為を行い続ける正男に対し、コガはこの時もまったく動じる様子もなく、ただ目を細めて二人を見据えるていた。
正男「…コガ。 昔のお前はペットモンを愛を注いだ男だと知っている。 同情はするが、ここまで堕ちる必要は無かったはずだ」
正男の声には怒りも悲しみもない。ただ、どこか懇願のような響きがあった。
正男「だからこそ…、戦いたくない。 あんたはやり直せるはずだ。
俺には分かる。 人間とペットモンが身近に暮らせる世界にする人として戻れるはずだ」
クリスが静かに横目で正男を見た。コガの動きが止まる。
コガ「ミウセカンドを倒した男とは言えぬ台詞だな…。 その言葉を聞いて心に染み付いた。
…だが、もうあの頃には戻れそうにない。
正男…、あの惨劇を覚えているか? 利己的な連中が多くのペットモンを失った事を…。 そのような奴らが社会に跋扈している限り、ペットモンとの共生はあり得ない。
には多くの罪を被り、大きな闇を背負ってでも突き進まなければいけないのだ。
今更、”戻る”なぞ猶更のこと」
コガの声に揺らぎはなかった。冷たく、そして静かだった。
コガ「ペットモンとそれに愛する者だけが君臨する楽園のため俺とミウセカンドは人類に反旗する。 俺が決めた楽園創造は止められん!」
正男「コガ……っ!」
コガ「正男…、俺の事を思ってくれて感謝している。
ここまで来ても、分かり合えなかった以上、どうやら戦う運命は避けられないようだ」
クリス「正男っ! ドームが…」
正男「なっ…!? ブラッドレッドセンクウザを出したか!」
その瞬間、ドームの天井の轟音を立てて開いた。 次の瞬間、深紅に纏った巨大な龍のペットモンが空中から舞い降りる。
そう、正男が高層ビルで出くわしたあの凶悪のペットモン、ブラッドレッドセンクウザ。
コガは一歩跳び、優雅な身のこなしでブラッドレッドセンクウザの頭上へ飛び乗った。
コガ「辛いものだ…。 これが最後の別れになるとはな…」
正男(驚くほどの信念だ…。 だが、必ず止めて見せる!)